
Netflixドラマ『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』の影響で再注目された「メネンデス兄弟事件」に新たな展開があった。1989年に両親を殺害し終身刑となっていた兄弟が、減刑により仮釈放の対象となった。
家族と弁護士の訴え
ロサンゼルス高等裁判所は5月、ライルとエリック・メネンデスに言い渡されていた「仮釈放なしの終身刑」を「50年から終身刑」に減刑した。これにより、兄弟は即時に仮釈放審査の対象となった。とはいえ、釈放が確定したわけではない。
今後、仮釈放審査会が出す勧告を踏まえ、カリフォルニア州知事が最終判断を下すことになる。法廷では、兄弟の親族が更生や家庭内虐待の過去に触れ、減刑の正当性を訴えた。
兄弟の弁護士は「今回の目的は、量刑の見直しと意味ある再判決を得ること」と語った。
Netflixの影響と著名人の支援
今回再審判に至った背景には、ライアン・マーフィー製作によるNetflixドラマの影響が大きい。
リアリティ番組スターであり刑事司法改革活動家としても知られるキム・カーダシアンは兄弟を訪れ、NBCニュースに寄稿したエッセイで彼らの釈放を支持。
「人は時間とともに変化する」「表面的な事件報道とは裏腹に、兄弟は長年にわたり両親から性的・身体的・心理的虐待を受けていた」と記し、当時の報道や世間の嘲笑が公正な裁判を妨げたと訴えている。
メネンデス兄弟の今後は、仮釈放審査会と州知事の判断にゆだねられる。『モンスターズ』によって再び脚光を浴びた彼らの運命が、今後どのように動いていくのか、引き続き注目が集まる。
(海外ドラマNAVI)
『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』はNetflixにて独占配信中
Photo:『モンスターズ:メネンデス兄弟の物語』はNetflixにて独占配信中