
寄生感染症のパンデミックでゾンビ化した人間が蔓延る世界を舞台に、娘を亡くしたジョエルと感染抗体を持つ少女エリーのサバイバルが描かれ大ヒットドラマ『THE LAST OF US』。本作で主人公の一人、エリーを演じるベラ・ラムジーにインタビューを行った。
ベラ・ラムジーにインタビュー!
――本作はビデオゲームを元に制作されていますが、ゲームをやってみる側とその役を演じる側とでどう違いましたか。また、出来上がったドラマ版を見ての印象はいかがでしたか。
実はゲーム版をやったことがないんです。下手なので、ゲームはしなくて(笑)でも人がプレイしているのを見たことはあります。自分で先をどうするかを考えて決めて物語が進んでいくのがいいですよね。ドラマ版によって、私のようにゲーマーではない人にもこのようなコンテンツが届いているのがいいなと思います。そして、エリーというキャラクターの存在を知り演じられてとても嬉しいです。一人の視聴者としては、シーズン1も2も、出来上がったものを見て圧倒されました。皆キャストも素晴らしくて。
――シーズン2は、シーズン1から5年後が舞台ですね。タイムジャンプ後の展開はいかがでしたか。
シーズン1の撮影時は、私は17歳でした。シーズン2は、20歳から21歳くらいの時でした。その期間に私自身も色々と成長しました。エリーも、同じように大人になる過程を経験しました。今のエリーはジョエル以外に、同年代の友達たちと一緒にいて19歳、20歳らしい過ごし方をしています。私自身も、この業界での仕事を若い時に始めたので、いつも大人と一緒にいました。学校の友達や先生と過ごすより、撮影現場で大人ばかりと過ごす方が多かったのです。そういう意味で、ジョエルや大人に囲まれて育ったエリーにはとても共感できます。シーズン2では、エリーもジョエルから離れ、ある一定の距離を保ち、子どもというよりも一人の大人になる道を進んでいきます。
――シーズン2の雰囲気やトーンはどのようなものでしょうか。
このシーズンは、喪失と愛のミックスだと思います。そしてそれに対する理解や対処法が、人によってそれぞれ違うという点がポイントです。そういう複雑な感情が、人間をどう変えるのかということもですね。本作では、今まで私が見たことのないような描き方で、“怒り”という感情をうまく表現していると思います。そういうものを演じるのはとても面白いですし、徐々にそういう感情を理解できた気がします。
――エリーにとって、ジャクソンはどのような場所だと思いますか。
エリーはジャクソンに慣れようとしています。ほとんどの10代が親の手から離れて独り立ちをするように、エリーもジョエルから距離を置いて、大人になろうとしています。それで、ジャクソンの人たちと過ごしてコミュニティの一員になろうとしています。ジャクソンはエリーが大人になっていこうとしている場所だと思います。
――本作では、音楽が非常に大きな役割を果たしていると思います。ジョエルやエリーというキャラクターに関してもそうですが、あなた自身にとってはいかがですか。
音楽はこの地球上にいる多くの人に色々な影響をもたらしていると思います。エリーにも、私にもです。自分の気持ちを代弁するような音楽、ピッタリくる音階とかリズムとか皆その時にそれぞれあると思います。シーズン2では音楽がもっと重要になってきます。エリーがジョエルとの絆を深めるきっかけになったものもギターですが、音楽も二人の関係を示唆するものになっています。
――本作の撮影中に、自閉症の診断を受けたそうですが、今はどう感じていますか。
診断されてよかったです。普通のことがなかなかできなかったんです。たとえばお店に行って歯ブラシを買うだけなのに、周りの色々なことが気になって4時間くらいかかったり。でもそういう、人と違うレンズを通して物事を見るということは、演技に関しても違う視点で見れることもあるのではと思います。もちろん大変な時もありますが。でも、これが私なので、世の中の皆さんにも知ってもらえて嬉しいです。
――シーズン2のトレイラーでは、エリーとディーナが恋仲になるようなシーンが見られます。色々な作品の中でも、LGBTQを代表するようなカップルになると思いますが、この二人のロマンスについてどう思いますか。
代表的なカップル、というようなことは考えたことはありませんが、この二人の間にダイナミックな関係が生まれたことで、革新的で象徴的なストーリーが仕上がったとは思っています。クリエイターたちは本当に素晴らしかったです。まさに現実社会での恋愛を映し出しているように、二人の関係はとても自然なものとして描かれています。普通にあることですから、大袈裟に扱われるようなことではないと思います。早く皆さんに見ていただきたいと思っています。
――ビデオゲームもドラマ版も含め、なぜ本作はこれほどまでに人気コンテンツなのでしょうか。
まず、世紀末の世界という設定自体が、人間同士の深い感情的な繋がりを複雑で密なものにしているからです。それと同時に、長期的な脅威でもある、暴力的で恐ろしい人間のエモーショナルなストーリーもあり、このコンビネーションがこのシリーズの魅力だと思います。
――撮影中に思い出や、印象に残っている出来事はありますか。
たくさんあります!(ディーナ役の)イザベルがいろんなイベントを企画してくれていました。ビリヤードの大会をよくやっていて、私は上手じゃないので勝ったことはなかったですけどね。あと、コンサートみたいなものもよくやりました。私も(ジェシー役の)ヤングもギターを弾きますし、イザベラは歌いますし、皆でバンドみたいに歌ったり演奏したりして楽しかったです。
『THE LAST OF US』シーズン1~2配信情報

・『THE LAST OF US』シーズン1
U-NEXTにて全話配信中
・『THE LAST OF US』シーズン2(全7話)
【字幕版】U-NEXTにて4月14日(月)第1話配信開始 以降毎週月曜週次配信
【日本語吹替版】2025年6月配信予定
【視聴ページ】
・『THE LAST OF US』シーズン1
・『THE LAST OF US』シーズン2
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・アビー役ケイトリン・デヴァー
・製作総指揮クレイグ・メイジン
(取材・翻訳/Erina Austen)
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Photo:『THE LAST OF US シーズン2』U-NEXTにて独占配信中 © 2025 WarnerMedia Direct Asia Pacific, LLC. All rights reserved. Max and related elements are property of Home Box Office, Inc.