マッツ・ミケルセン、『ライオン・キング:ムファサ』で緊張した理由とは?

人気サイコ・サスペンスドラマ『ハンニバル』やマーベル映画『ドクター・ストレンジ』などで知られるマッツ・ミケルセンが、超実写映画『ライオン・キング:ムファサ』でキロス役の声を演じる際に緊張した理由を明かしている。

 

キャリア初のミュージカルナンバー

『ライオン・キング:ムファサ』は、シンバの父にして偉大な王ムファサの若き日に焦点を当てた前日譚映画。孤児となってしまった幼きムファサが、後にスカーとなるライオンの王子タカと出会い、兄弟のような固い絆で結ばれていく姿と、そんな彼らを待ち受ける切なくも過酷な運命が描かれる。マッツは、ムファサに恨みを持つ冷酷な敵ライオンのキロス役の声を担当している。

これまでにマッツは、連続殺人鬼のハンニバル博士や、『ドクター・ストレンジ』で演じたカエシリウスなどヴィラン役を得意とする俳優だが、俳優としてのキャリアで初めてミュージカルナンバーを歌うため、キロス役には少し怯んだと認めている。

RadioTimesのインタビューで、「これまでにやったことがなかったので、興奮するよりも緊張しました。とはいえ、最初の30分が過ぎたあたりから少しずつ気持ちが高揚してきて、ようやく突破口を見つけました。それに、周りからたくさん助けられました」と撮影を振り返ったマッツ。「自分ではなく、キャラクターを歌手にする。つまり自分のことは忘れて、キャラクターを歌手にしなさい」というアドバイスが非常に役に立ったとも明かした。

そのほかにも、監督のバリー・ジェンキンスが取った非常にユニークな制作アプローチにも触発されたという。撮影は1枚の絵コンテからインスピレーションを得て、テンポやエネルギーを意識しながらシーンを撮影し、その素材を基に、監督がアニメーションの初期版となる「ドラフト」を制作。そのバージョンから再びインスピレーションを得て再撮影を行い、アイデアを磨きつつ細部を調整し、監督や声優陣が意見やアイデアを出し合ったそうだ。

マッツは監督の撮影アプローチについて、「それが出来るのは、おそらく舞台だけですね。映画では絶対にやりませんから」とコメントしている。どうやらマッツは、映画でミュージカルナンバーを歌う初挑戦と、これまでの撮影で経験したことがなかったジェンキンス監督の映画制作スタイルに、かなり刺激を受けたようだ。

マッツがミュージカルナンバーに初挑戦した『ライオン・キング:ムファサ』は、日本公開中。(海外ドラマNAVI)

Photo:海外ドラマNAVI