英ITVの人気ミステリーシリーズ『グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース』や『McMafia - マクマフィア』などで知られる英国俳優のジェームズ・ノートン。彼は英BBCの新作シリーズ『King And Conqueror(原題)』に出演することが決まっているが、それはある条件のもと認められたことだという。
死ぬ約束をした理由とは?
『King And Conqueror』は、国、そして大陸の将来を決定づけた衝突と言える、ノルマン・フランス軍とイングランド軍の間で1066年に起きたヘイスティングズの戦いで出会う運命にあった二人の男を描く。
この新作でジェームズが演じるのは、アングロ・サクソン系のハロルド王。当初はノルマン・フランス軍のウィリアム征服王(ウィリアム1世)役で出演する話があったが、実はこの話は米HBOに阻まれたという。というのも、『King And Conqueror』の企画が進んだとき、ジェームズはすでにHBOの『ザ・ネバーズ』に出演しており、同局との契約上ほかのシリーズに出演することは許されず、唯一認められたのが、アングロ・サクソン時代最後の王で1066年の戦場で目を射られて命を落としたハロルド役としての出演だった。また、ジェームズは製作総指揮としても名を連ねる。
このほど、ジェームズは毎年ロンドンで開催されるテレビ・映画の国際会議Content Londonで行われた『King And Conqueror』のパネルに出席。その中で、「HBOには、“『King And Conqueror』で製作総指揮を務め、出演するのも構わないが、必ず死ななければならない”とはっきり言われました」と告白。
もしシリーズが続く場合に問題が起こることを懸念しての判断だったとHBOに理解を示した上で、「俳優の契約ではよくあることです。短いリミテッド・シリーズなどに出演することは許されますが、継続する可能性のある作品にコミットすることは許されていません」と、長期的に拘束されるテレビシリーズの契約の難しさについて言及した。
業界の事情によってジェームズが断念したウィリアムを演じるのは、大ヒット大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のジェイミー・ラニスター役で知られるニコライ・コスター=ワルドー。今年初めにアイスランドでの撮影に参加したジェームズは、今となってはこの配役がベストだと感じているそうで、「彼も同じことを言うと思います。私はハロルドとの旅を気に入っていますし、彼もウィリアムを演じることを楽しんでいるでしょう」と語った。
(海外ドラマNAVI)
参考元:Variery