今年はカレンダーの並びもよく、長期休暇になる人も多いかもしれない。そんな休暇を利用して、大人気ドラマにどっぷり浸かる時間を取るのはどうだろうか。日頃見たくても忙しくてなかなか手を付けられなかったヒット作。話題になったときにはチャンスがなかったが今からでも見てみたい気になる新作ドラマ。きちんと終了しており安心して最後までハマって楽しめる傑作。そんな数々の“間違いない”海外ドラマを、新旧交えてご紹介しよう。
目次
万人受け間違いなし!世界を旅する超大作アクションサスペンス!『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』
配信先:Prime Video
過去に何作もの映画にもなっている大ヒット小説シリーズのドラマ版。
シーズン毎に国舞台となる国を変え、CIAエージェントであるジャック・ライアンが挑む超大作クリミナルアクションサスペンス。主人公ジャック・ライアンを演じるのは、大ヒットコメディ『ジ・オフィス』で知られるジョン・クラシンスキー。
本シリーズは、シーズン1から4まで制作されており、ファイナルシーズンとなったシーズン4は、プライム・ビデオで世界的に最も視聴されたシリーズのトップ3にランクインしている。1シーズンにつき一つの事件が描かれるので、一気にシーズン4まで見ないといけないというプレッシャーもないし、全8話構成というのも手を出しやすい。だが、面白すぎてきっとその先のシーズンも見たくなるだろう。そして何とドラマ版の延長で更にジョンの演じるジャック・ライアンを主人公にした映画版がAmazonで開発されていることも報じられている。この事実だけでも、万人受けしている超エンタメ作品であることは、間違いないだろう。
やっぱり今年はこれ!海外ドラマの歴史を変えた『SHOGUN 将軍』
配信先:Disney+
2024年の話題作といえば、エミー賞を総なめにしたと言っても過言ではない『SHOGUN 将軍』。今年が終わる前に、本作を見ない手はない。
真田広之、アンナ・サワイを初め、日本と日本人がこれほどフィーチャーされた海外ドラマが、世界的に認められた本作。カテゴリー的には、時代劇や大河というジャンルになるが、やはり日本のそれとは大きく異なる点に注目してほしい。『ゲーム・オブ・スローンズ』を彷彿させる虐殺シーンや地上波では放送できない過激なヌードシーン、そして、本来の日本の家屋サイズとは異なる高い天井のスケールの大きな屋敷、高度なCGIによる大自然や天に届かんばかりの巨大な大阪城。そして日本だけでなくイギリスとポルトガルという当時の大国の覇権争いのストーリーも見事に織り込まれている。1話、2話と見るだけで、その規模の大きさとそれに相反するような繊細な日本文化の描写の絶妙な融合を感じとるだろう。
元々シーズン1で終了する予定だったシリーズなので、全10話はさっくり視聴できる。だがこの空前の大ヒットのよって、シーズン3までの更新が決定。本作視聴後はその先が見られるという楽しみも増えるだろう。
『SHOGUN 将軍』はDisney+(ディズニープラス)で配信中
英国式ユーモアとサスペンスが見事に融合!一見地味そうなダークホースは“スローホース”こと『窓際のスパイ』
配信先:Apple+
イギリス出身のオスカー俳優、ゲイリー・オールドマン主演のスパイドラマ。現在シーズン4まで配信されているが、すでにシーズン6までの更新が決まっている人気作。1シーズン全6話構成と短めなので、一気に見るにはうってつけの作品だ。
今年のエミー賞では、『SHOGUN 将軍』と競い作品賞、主演男優賞共に破れてしまったが、やはり賞レースにノミネートされる作品は面白いと納得させてくれる作品。MI5(英国情報局保安部)の落ちこぼれチームと、彼らを率いる傲慢で口の悪いのになぜか超優秀なリーダー、ジャクソン・ラム(オールドマン)がイギリスのために奮闘する姿をダークユーモアも交えて描くサスペンス。MI5なのに、何かをしでかしたせいで、通称Slough House(スラウ・ハウス)に左遷された“窓際族”チームたち。原題の『Slow Horses』は、Slough Houseと音が似ていることから皮肉って、「Slow Horses(のろまな馬たち)」と呼ばれているもの。その時点ですでにイギリスの皮肉たっぷりユーモアを感じるだろう。なんと言っても、優秀なMI5のイメージとは程遠い、どこか抜けているチームメンバーたちが愛らしい。そしてイギリスのお国柄が詰まった皮肉たっぷりのテンポの良い会話も見事。
こちらもシーズンごとに異なる事件が起こるが、シリーズを通して主人公ラムがなぜスローホースのようなチームにいるのか、彼の過去にもシリーズを通して迫っていく。
『窓際のスパイ』はAppleTV+で配信中。
超大物ハリウッドスター勢揃い!どのシーズンがお好み?『True Detective/トゥルー・ディテクディヴ』シリーズ
配信先:U-NEXT
2014年のエミー賞で5冠に輝いた、未解決事件を追う刑事の姿を描いたドラマ『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』。
シーズン1では、マシュー・マコノヒーとウディ・ハレルソンが主役の刑事二人を演じて大絶賛を浴びたが、そのシーズン4となる今年配信となった『トゥルー・ディテクティブ ナイト・カントリー』では、あのアカデミー賞女優、ジョディ・フォスターが約50年ぶりにドラマシリーズに出演。しかもアラスカの田舎の無骨な刑事を演じ、見事エミー賞を獲得した。
シーズン4は、太陽の昇らない極夜のなか、ほぼ全てのシーンが暗闇で進むことから、特殊な雰囲気を醸し出しており、他のシーズンとはまた異なる魅力が満載だ。研究所から一斉に姿を消した科学者たちの失踪事件は、人間による犯罪なのか、それとも未知の力が働いているのか。クライムサスペンスなのかSFなのかもわからない本シーズンは初回から引き込まれる。また本シリーズは、その素晴らしい脚本もさることながら、豪華なスターの出演でも知られる。ロサンゼルスを舞台にしたシーズン2では、コリン・ファレルが、そしてシーズン3ではこちらも映画『ムーンライト』でアカデミー賞を受賞したマハーシャラ・アリが主演。
シーズン毎に場所も時代も俳優も変わる本作は、シリーズのようでシリーズではないユニークなフォーマットをとっている。そんな本シリーズを1から視聴し、それぞれを比較してみるのも面白いだろう。
\新規登録なら31日間無料!/
世界中のファンと一緒に盛り上がれるチャンス!2025年完結予定『ストレンジャー・シングズ/未知の世界』
配信先:Netflix
説明するまでもなく世界中で記録を樹立しているSFドラマである本作。話題になっているのは知っているが、今更追いつくのも、と思っているあなたこそ、この休暇は本作を一気に見るチャンスだ。
1980年代、インディアナ州の架空の町ホーキンスを舞台に、念動力を持つ少女(イレブン)が現れるところから始まる。町のあちこちで超自然的な出来事が起こる中、少年(ウィル・バイヤーズ)の失踪。シーズン2以降も、さまざまな謎とイレブンの過去、そして舞台を他州やソ連にまで広げ、謎が広がっていく。『X-ファイル』のようなミステリー要素を持ちつつも、主人公であるティーンネイジャーたちの健やかな友情や愛情も盛りだくさんだ。シーズンを追う毎に、大人が見ても彼らの成長に心を打たれるだろう。また80年代の音楽やアートをリスペクトしている部分にも定評がある。当時の世界を追体験するようなそんなアートスタイルも人気の理由の一つだ。視聴者の年齢としては14歳以上がオススメになっているが、冬休みに家族で一緒に見られるところもポイント。
最終シーズンとなるシーズン5は現時点では2025年のいつに配信が始まるか発表されていないが、世界中で話題になることを間違いなしの本作。この冬にぜひ一気に見てほしい。
(文/Erina Austen)