2024年8月、マイリー・サイラスが史上最年少で栄誉あるディズニー・レジェンド・アワードを受賞した。それを記念して、去る11月23日(土・祝)マイリー・サイラス32歳のバースデーに、109シネマズプレミアム新宿にて「ハンナに変身!ハンナ・モンタナイト2024」と題したイベントが開催。そこで、長年にわたり“ハンナ・モンタナファン”を貫き通してきた筆者もイベントに潜入!
今回は、ハンナコーデに身を包むファンたちが集結した一夜限りのイベントの様子をお届け!
念願の「ハンナ・モンタナ」イベント開催!
マイリー・サイラス。輝かしいグラミー賞受賞歴を誇る、今や言わずと知られたスーパースターだ。
彼女と言えば、2006年から2011年までの5年間にわたり、ディズニー・チャンネルの大ヒットTVシリーズ『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』にて主演を務め、世界中で社会現象を巻き起こしたことで知られている。ライブチケットは即完売、CDやグッズの売り上げもまさに天井知らず…当時のマイリー・サイラスは、ティーンエイジャーでありながら、紛れもない世界的スーパースターだった。
かくいう筆者も、マイリーとは同世代ということもあり、勝手ながら感情移入し、その華々しい活躍に憧れを抱き続けてきたファンの一人である。
あれから十余年…。そんなマイリーが、31歳という若さでディズニー・レジェンド・アワードを受賞。同アワードは、ディズニーに多大なる影響を与えた人物に贈られるもので、選ばれし者しか手にできない栄誉賞である。マイリーは受賞スピーチで、「ハンナ・モンタナ」というキャラクターがいかにして自身に影響を及ぼしたのかを「This is the life.(これが人生!)」というハンナによるヒット曲のタイトルを引用して赤裸々に語った。
筆者は、マイリー自身がハンナ・モンタナを自身の一部であると表現したことが嬉しかった。どこかマイリーは「ハンナ・モンタナ」というイメージからの脱却を図っているような印象を受けていたからである。しかし、マイリーの中には常に「ハンナ・モンタナ」が確実に存在し、これまでの人生を共に歩んできたという事実が嬉しくてたまらなかったのだ。
マイリーがハンナと共に人生を歩んできたように、「ハンナ・モンタナ」と共に人生を歩んできたファンも多いことだろう。ハンナのおかげで夢ができた。ハンナに背中を押されて勇気が出た。ハンナのおかげで親友ができた。筆者も同じである。「ハンナ・モンタナ」という作品があったからこそ仲良くなれた友人も多く、漠然とした未来しか見えなかった学生時代、「ハンナ・モンタナ」のおかげで明確な“夢”を持てるようになった。「ハンナ・モンタナ」のファンはみんな同じなのだ。
そんな“ハンナファン”にとって、念願のオフィシャルイベントが、ついに実現! しかも『ハンナ・モンタナ ザ・ムービー』公開から15周年という節目の年にである。思えば“ハンナファン”たちがこういったイベントを共有できる機会と言うのはこれまでほとんどなかった。『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』放送開始から、もうすぐ20年が経とうとしている今この時代に、ようやくファンが気持ちを共有できることになったのだ。
ファン歓喜の展示エリアに潜入!
前置きが長くなってしまったが、ここからはイベント潜入レポートをお届けしよう。
会場は「ハンナ・モンタナ」ファンの熱気に包まれていた。すでに展示エリアには入場を今か今かと待ちわびるファンたちが長蛇の列を作り、それぞれがハンナの思い出や好きな曲などを語り合っている様子が印象深い。
展示エリアには「ハンナ・モンタナ」の思い出が次々と蘇ってくるパネルやフォトスポットがあり、中でも最も目を引いたのは、『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』のオープニングを再現した煌びやかなステージ型フォトスポット。「HANNAH MONTANA」のタイトルロゴとマイクスタンドが印象的な同フォトスポットでは、ファンたちがハンナコーデに身を包み、思い思いのポーズを取り、写真撮影をしている。
その光景を目にしたアラサーの筆者の心は、本イベントのキャッチコピーでもある「私の青春!」へとタイムスリップ!ところどころから「可愛い!」「最高!」「ヤバい!」という言葉が響き渡り、ファンがその気持ちを共有し合っている様子が伝わってきた。
展示エリアの至るところでハンナ・モンタナの写真や曲名が目に飛び込んできて、まるで夢の中にでもいるような感覚に陥ってしまった。極めつけは、超ビッグサイズのハンナを背景に写真撮影ができるフォトスポット。あまりの圧倒的存在感に思わずたじろいでしまうほどのインパクトであった。
他にも、ザック・エフロン&ヴァネッサ・ハジェンズの『ハイスクール・ミュージカル』カップルやセレーナ・ゴメスにヒラリー・ダフ、ジョナス・ブラザーズといった2000年代のディズニー・チャンネル黄金期を支えたスターたちで彩られた「Disney 2000s」プレイリストのフォトスポットもあり、筆者はもちろんファンたちも余すところなく大いに楽しめたことだろう。
ハンナファンが一体となった瞬間に思わず涙…
そして、とうとうスクリーンに入場する時間がやってきた。
大音量でかかるハンナのヒットナンバーに胸を躍らせながら上映開始を待つ時間は何とも言えぬ至福の時間……。
MCからのイベント説明が行われ、まず初めに上映されたのは、前述のマイリー・サイラスの「ディズニー・レジェンド・アワード」受賞スピーチ。何度聴いても素晴らしい、ハンナ・モンタナへの愛に溢れたスピーチに、思わず涙するファンも多い。筆者もまた、お恥ずかしい限りではあるが、プレスという形で訪れていたことをすっかり忘れ、ボロボロと涙を流してしまった。しかし、マイリーを祝福したい気持ちはみんな一緒!スピーチの終わりには場内全体から拍手が巻き起こった。
続いて、映画『ハンナ・モンタナ ザ・ムービー』の上映が始まる。筆者は日本公開された2010年当時、何度か劇場に足を運び、その後もディズニー・チャンネルなどで幾度となく鑑賞しているが、約15年ぶりに劇場の大スクリーンで鑑賞し、尚且つ、ハンナの熱狂的ファンたちと上映時間つまりは‘‘映画の旅’’を共有する時間は言葉では表現できないほどに感動的だったことは言うまでもない。皆が同じところで笑い、涙し、盛り上がる。映画を観ていて、ここまで感情のシンクロを体感したのは初めてだったかもしれない。
そして、イベントのラストを飾るのは、ディズニー・チャンネルが厳選した選りすぐりの「ハンナ・モンタナ」ミュージック・シーンの応援上映。ここからは歓声や手拍子がOKになり、観客は入場時に配られた色とりどりのサイリウムを手にし、スクリーン内のハンナに声援を送る。筆者が最も感動したのは、この部分だ。ハンナが「Nobody’s Perfect(誰も完璧じゃない)」や「We Got The Party feat.Jonas Brothers(パーティーがあるじゃない)」などを披露するのだが、何も口裏を合わせたわけではないのに、ファン全員がサイリウムを振るタイミングやリズムが同じなのだ。この瞬間、筆者の目に本日2度目の涙が浮かび、ポロポロと流れ落ちた。思えば学生時代、来る日も来る日もハンナの曲を聴き、TVでは『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』を視聴していた日々。筆者の周りには、「ハンナ・モンタナ」のことで一緒に盛り上がれる友人はほとんどいなかった。いや、むしろ皆無だったと言っても良いかもしれない。そんな日々を送っていた自分が今、多数のハンナファンと共に、一体となって楽しんでいる。あの頃の自分に教えてあげたいものだ…。この感覚があまりにも嬉しすぎて涙がこぼれたのだろう。楽曲と楽曲の合間にはディズニー・チャンネルでおなじみのマイリーたちがミッキーのロゴをペンライトで描くCMが流れ、そこでも皆が同じようにミッキーのロゴをなぞる…「うんうん、わかります!」と思わず声を大にして言いそうになってしまったほどだ。
応援上映のラストは『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』のオープニングとしても有名な「The Best Of Both Worlds(ハンナとマイリー ~ふたつの世界)」が流れ、そこで興奮度は最高潮に! 仕事で来ているのを忘れて、声を出して歌っている自分の姿がそこにはあった。
上映終了後のスクリーン内および劇場ロビーでは「ヤバかったよね!?」と盛り上がるファンが多く、中には筆者と同じように涙するファンもいた。それだけ、日本中のハンナファンたちが、待ち望んでいた念願のイベントだったということだ。誰もが思ったはずだ。「私の人生はハンナ・モンタナと共にある!」と。
ほんの3時間ほどのイベントではあったのだが、多くのハンナファンたちと感情を共有し、一体となったこの劇場体験は、筆者の記憶に鮮烈に書き刻まれ、一生忘れることはないだろう。人生は登山…この“思い出”と共に、これからも人生を歩み続ける。
イベント・放送情報
「ハンナ・モンタナ」イベントはまだまだ続く!
11月24日(日)~12月5日(木)の期間に109シネマズプレミアム新宿ではリバイバル上映『ハンナ・モンタナ ザ・ムービー』(マイリー・サイラスのディズニー・レジェンド・アワード受賞スピーチ付き)が開催。
11月25日(月)~12月13日(金)にはディズニー・チャンネルの特別編成「ハンナ・モンタナイト」と題し、毎日3話ずつ(土日を除く)『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』シーズン3と『ハンナ・モンタナ フォーエバー』の全45話を一挙放送!
ディズニー・チャンネル特別編成「ハンナ・モンタナイト」放送情報はこちら
(取材・文/Zash)
Photo:© Disney