アガサ・クリスティー「火曜クラブ」風の新作映画に『グッド・オーメンズ』デヴィッド・テナントらが出演

英国が誇る“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーといえば、数々の傑作を世に送り出したことで知られるが、その中の一つ「火曜クラブ」にインスピレーションを受けたと思われる作品の映画化に豪華キャストが続々とキャスティングされている。米Deadlineが伝えた。

『ハリー・ポッター』シリーズ級の豪華キャスト

「火曜クラブ」は1932年に発表された短編集で、クリスティーの有名な探偵の一人であるミス・マープルが初登場した作品(※マープルの長編小説第1作「牧師館の殺人」は1930年に刊行されたが、「火曜クラブ」が雑誌に掲載されたのは1927年)。スコットランドヤードの元警視総監や牧師、弁護士、作家などが毎週火曜日に集まり、そのうち一人だけが真相を知っているミステリーを披露して推理合戦を繰り広げることに。毎回一つの謎が提示される中、いつも見事に解き明かすのは、一見目立たずに椅子で編み物をしている老婦人のミス・マープルだった…。

現在映画化が進められているのは、2020年に出版されたリチャード・オスマンのベストセラー小説「The Thursday Murder Club(原題)」。第一線から退いた精神科医や元スパイといった現在は年金暮らしの人々が余興で殺人事件を解こうとするが、本物の殺人事件に巻き込まれていたことに気づく…というストーリーだ。曜日がタイトルに使われている上に、最初の設定も「火曜クラブ」を彷彿とさせる。

今回報じられたキャストは、デヴィッド・テナント(『グッド・オーメンズ』)、ジョナサン・プライス(『三体』)、ナオミ・アッキー(『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』)、ダニエル・メイズ(『フランクリン』)、ヘンリー・ロイド=ヒューズ(『アガサ・クリスティー 蒼ざめた馬』)の5人。

そのほかには、メインキャラクターとなる4人、元スパイであるエリザベス役のヘレン・ミレン(『クィーン』)、元精神科医イブラヒム役のベン・キングスレー(『シャン・チー/テン・リングスの伝説』)、元連合活動家ロン役のピアース・ブロスナン(『007』シリーズ)、元看護士ジョイス役のセリア・イムリー(『カレンダー・ガールズ』)がすでに起用されている。

監督・脚本を担うのは、『ハリー・ポッター』シリーズや『ホーム・アローン』シリーズで知られるクリス・コロンバス。スティーヴン・スピルバーグの制作会社Amblin EntertainmentとNetflixが制作を手掛ける。オスマンの原作はシリーズ化され、2023年までに合わせて4冊出版されている。

アカデミー賞受賞者であるヘレンとベンをはじめとした実力者たちが出演することに、原作者のオスマンが反応。「素晴らしい面々がどんどん参加している。私が考えるに、この作品は『ハリー・ポッター』シリーズ以来の豪華なアンサンブルキャストとなるだろう」と、自身のポッドキャスト番組で発言した。

『The Thursday Murder Club(原題)』は今月後半に撮影開始となる。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline①米Deadline②