『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』のジミー・パーマー役で知られ脚本も担当するブライアン・ディーツェンが、ダッキー追悼エピソードについて語り、ダッキー役のデヴィッド・マッカラムとの思い出を明かしたとTV Insiderが伝えている。
ダッキーへの追悼回
昨年9月25日に90歳で亡くなったベテラン俳優のデヴィッド・マッカラム。現地時間2月12日に放送が始まったシーズン21はデヴィッドがシリーズ当初から演じてきたダッキーへの追悼回から幕を開けた。このエピソードでスコット・ウィリアムズと共に脚本を担当したのがジミー役ブライアン・ディーツェン。
「去年はストライキで仕事が中断したから、このシーズンは10話だけ製作することになった。いつもなら22話、時には24話あるけれど。ここ数年スコット・ウィリアムズと一緒に共同執筆をすることが年に1度くらいあって今年もそうだったけど、ショーランナーのデヴィッド・J・ノースとスティーヴン・D・バインダーに脚本を書かせてくれ、とは言わなかった。なぜなら素晴らしい脚本家チームがいるし、たった10話しかないから、僕が踏み込む必要はないように感じたんだ。でもそれからデヴィッドが亡くなって、スコットはお別れのエピソードを書きたくて、彼は僕が一緒に共同執筆するのが一番はまると思ったんだ。デヴィッドとスティーヴもそれほどふさわしいことはないと言ってくれて、みんなもすごくいいように思ってくれたんだ。二人で間違いなく一緒にいい仕事をするから、って。だからそうすることにした。頼まれてとても光栄に感じたし、彼に誇りに思ってもらいたかった」と今回、共同執筆することになった経緯について明かしている。
喪失をテーマに
ダッキーやデヴィッドへの追悼もありながら、チームの悲しみや事件も盛り込み、絶妙なバランスを意識しなければいけない難しいエピソードを担当するにあたり、どのようなアプローチをしたのか。「NCISのエピソードであることを変えないことが本当に重要だと思う」と話すブライアン。
「過去のダッキーのシーンのフラッシュバックだけをやるわけにはいかない。僕たちにとって解決すべき事件をいれることはとても大切だった。今は亡きダッキーのレガシーを生きているから。そこで僕たちは、チームの喪失をテーマ的に結び付けるような事件を用意したけれど、必ずしも結びつく必要はない。関連性がなくてもいいんだ。この事件が何らかの形でダッキーに関連している必要はないけど、テーマ的にはそうあるべきだと思った」と喪失をテーマにすることを意識したようだ。
印象に残っているデヴィッドとのエピソード
追悼回を執筆し、撮影する間、数えきれないほどのデヴィッドとの思い出がよみがえったというブライアン。中でも特に印象に残っているのはシーズン10の第16話「命懸けの解剖」だという。
「スティーブン・D・バインダーが脚本、マリオ・ヴァン・ピーブルズが監督を務め、僕たちが森の中で追跡をした「命懸けの解剖」は印象に残っているよ。デヴィッドのおかげで、あれは振り返ると本当にかっこいいエピソードなんだ。彼は撮影当時80歳、81歳だったなんて、信じられないよね。雪の中、夜の森でジミーとダッキーが走るけれど、80を超えた人に夜の撮影を続けるように頼むのは当然良くないから、最終的に森全体のセットを用意して雪を降らせて、日中に撮影することにしたんだ」と知られざる裏話を明かした。
20シーズンにわたってダッキーを演じ、ブライアンをはじめとするキャストやスタッフ、ファンに愛されたデヴィッド。追悼エピソードは彼への愛が詰まってものになっているに違いない。
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