『エイリアス』レナ・オリン、アイスランドが舞台の刑事ドラマに主演

スパイドラマ『エイリアス』のイリーナ・デレフコ役で知られるレナ・オリンが、アイスランドを舞台にした刑事ドラマに主演することが分かった。米Deadlineが伝えている。

スウェーデンを代表する夫婦がタッグ

レナが主演するこの新作ドラマ『The Darkness(原題)』の原作は、アイスランドの人気作家ラグナル・ヨナソンが2015年に発表した「闇という名の娘」(小学館文庫)。レイキャヴィーク警察・犯罪捜査部の女性刑事フルダ・ヘルマンスドッティルは、もうすぐ定年を迎えようとしていたが、予定よりも早く引退することを迫られる。残り2週間しかなくなった彼女が許されたのは、未解決事件の処理。ある殺人事件を調べ直すことになったフルダは、その事件を通して自分のトラウマと向き合うことになり、さらには命が危険に晒されることに…というストーリーだ。

レナが主演することも注目の本作だが、全6話をすべて彼女の夫であるラッセ・ハルストレムが監督するというのもポイントだ。レナとハルストレム監督はどちらもスウェーデン出身で、ともにキャリア初期は母国で活動していたが、レナは1980年代、ハルストレムは1990年代から国外へ進出。ハリウッドでも活動するようになった二人は1994年に結婚し、2000年にハルストレムが監督した映画『ショコラ』にレナも出演していた。

『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』と『サイダーハウス・ルール』でアカデミー賞監督賞にノミネートされたほか、『ギルバート・グレイプ』『マダム・マロリーと魔法のスパイス』『僕のワンダフル・ライフ』といった秀作映画でメガホンを取ってきたハルストレムがドラマシリーズを手掛けるのは、自国の作家アストリッド・リンドグレーンの原作を映像化した『やかまし村』シリーズ以来、およそ35年ぶりとなる。2000年代に出演した『エイリアス』が初めての本格的なドラマ出演だったレナは、その後も『リヴィエラ ~隠された真実~』『マインドハンター』『ナチ・ハンターズ』といったドラマに参加していた。

なお、アイスランドの放送局Síminnで放送予定の本作だが、その製作を手掛けるのはアメリカのCBS Studios。この製作会社はここ数年、2022年の『Colin from Accounts(原題)』や今年11月よりスタートする『NCIS』シリーズ新スピンオフの『NCIS: Sydney(原題)』のようなオーストラリアの作品も手掛けていたが、今後もアメリカに限らず様々な国の作品に関わっていくようだ。

ちなみに、スウェーデン出身の監督と女優を起用し、アイスランドが舞台の作品だが、劇中で話される言葉は英語だという。今後、米CBSなどアメリカの放送局でお披露目されることも十分あり得るだろう。日本にも上陸となるか、楽しみに待ちたい。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline

Photo:レナ・オリン ©DARA KUSHNER/FAMOUS