Disney+(ディズニープラス)の「スター」で配信中の『刑事ロク 最後の心理戦』シーズン2。全8話となり、本日7月19日(水)より第5~6話が配信される本作の見どころを紹介しよう。(本記事には『刑事ロク 最後の心理戦』シーズン1のネタバレがあります)
目次
名バイプレーヤーのイ・ソンミンが定年間近のベテラン刑事に
「退職したら決して走らない、何があろうと歩く、あと少しで年金がもらえる」
定年間近のベテラン刑事キム・テクロクが、全速力の走りで犯人を追う姿の大写しから物語は始まる。テクロクを演じるのは、韓国が誇る名バイプレーヤーのイ・ソンミン。彼といえば、『財閥家の御曹司』で第59回百想芸術大賞TV部門男子最優秀演技賞を受賞したのが記憶に新しい。
イ・ソンミンは、1988年に演劇界に入り舞台俳優として活動。2013年に韓国で大ヒットしたテレビドラマ『ゴールデンタイム』で視聴者に顔を知られるようになる。翌2014年に韓国でシンドローム級の人気を博し、日本でもリメイクされた『ミセン -未生-』でドラマとともにブレイクを果たす。以降、『記憶 ~愛する人へ~』『未成年裁判』などイ・ソンミン出演作品にハズレなしと言われる名優だ。
“友(チング)”の正体は一体誰なのか…!?
観るものを惹きつける圧倒的な演技を放つイ・ソンミンが演じるテクロクは、クモ市のクモ警察署で、強力班に所属するベテラン刑事。テクロクは、老年に差し掛かり引退を目の前にしていたある日、夜中に「長年の友よ。いつでもそこでケラケラと笑っていたカッコいい長年の友よ」という電話が。ただのいたずらだと思い気にしていなかったテクロクだが、“友”からの電話は続き、テクロクに次々と不可解なことを告げる。
“友(チング)”に言われるがまま同僚刑事ウ・ヒョンソク(キム・テフン)の元へと急ぐが、ヒョンソクはすでに亡くなっていた。そして何者かに殴られ意識を失ったテクロクは、目覚めるとヒョンソク殺しの殺人容疑者となっていたのだった。テクロクは、真犯人の“友”を見つけ出すために、1週間だけクモ署の署長ソ・グァンス(キム・ホンパ)に猶予をもらい、全力で“友”の正体を暴こうとする。
テクロクは、“友”から、テクロクが刑事として担当してきた自身の過去にヒントがあると言われ、過去の事件を振り返っていく。濡れ衣を着せられたテクロクは、クモ署に異動してきた新任の捜査課課長クク・ジナン(チン・グ)とバディを組み“友”を追うことに。
さらに、同じ強力班の刑事でテクロクの部下のイ・ソンア(キョン・スジン)と、テクロクを慕ってクモ署に配属されたソン・ギョンチャン(イ・ハクジュ)も共に捜査に協力。やがて、“友”を追ううちに、クモ署の刑事たち、街の権力者、麻薬組織、経済界、法曹界、政財界に繋がる巨大な悪に対峙していくことになる。
物語は、濡れ衣を着せられた刑事の真犯人探しから、巨大な悪が徐々に芋づる式に見えてくる展開。“友”を中心とした犯人探しのはずが、テクロクと一緒に、誰が味方で誰が敵なのか分からなくなり、翻弄され、すべてに疑心暗鬼になってくるのだ。
テクロクは、過去の事件の後遺症でパニック障害を患い、心に重いものを抱えながら家族と離れざる得ない孤独な生活をしている。その姿は、疲れ果てた中高年の悲哀たっぷりなのだが、さらに自身の過去の不正に向き合わせられ苦しむ姿は痛ましい。
刑事という職業である以上、証拠の捏造や、無罪の人に罪を着せるなどあってはならないことだが、冤罪事件が実際にあるように、テクロクもまた手柄のために、過去には捏造をすることがあったのだ。決して許されないその捏造行為をおかした事件を“友”は知っていて、テクロクを追い詰めていくのだ。
テクロクと“友”、麻薬組織、権力者たちとの攻防は、眼を見張るようなアクションシーンが満載で、息を呑む場面も多い。予想の斜め上をいく展開に、ハラハラドキドキし、スピード感溢れる追跡劇は目が離せない。
シーズン1ラストは衝撃の展開に…!
シーズン1では複数の候補者の中からやっとのことで正体がわかり、追い詰めたところで、テクロクの目の前であろうことか“友”が殺されてしまうのだ! あっけに取られるテクロクと、視聴者を嘲笑うように、“友”から電話がかかってくるという、驚愕のシーズン1の終幕であった。
シーズン2はシーズン1から1年半後が舞台
どんでん返しで最後には振出しに戻ったシーズン1。シーズン2はその直後から始まるかと思いきや、1年半の時が経過したタイムラインから物語は開幕。犯人探しはおろか、“友”の背後にいる黒幕だと思っていた人物までもが、殺されているという衝撃の幕開けとなった。
テクロクの仲間として共にチームを組んでいた、ソンアとの過去の関係も明かされ、ソンアがなぜテクロクに忠実なのか、テクロクがソンアを大事に思う理由もわかり、関係性に深みがもたらされた。
さらに、疑わしい行動が多いギョンチャンも引き続き行動を共にするが、テクロクは全面的にギョンチャンを信頼していないのか、“友”について調べたことを全ては共有しないのだ。
さらに、シーズン2から加わる新たな登場人物も多数登場する中で、イ・ソンミンと『財閥家の末息子』で父娘役を演じたキム・シンロクが上司ヨン・ジュヒョン役でテクロクを翻弄する。
ジュヒョンは、警察内部の監査役からテクロクのことを調べるようにとクモ署に異動してきたのだが、敵なのか味方なのかがわからない。テクロクとジュヒョンが手を組むような匂いもしはじめたところで、ソンアに危機が迫り物語は続くとなっている。非常に気になるところで次回へと続くとなっており、第5話が待ち遠しいところだ。
シーズン2も折り返し地点。ここで犯人を考察!
シーズン2の物語は折り返しにきたが、これまでのところで、“友”の正体はまったくわからない。ここで、“友”が最初にテクロクに電話をかけてきた時の言葉を振り返ってみたい。
「長年の友よ。いつでもそこでケラケラと笑っていたカッコいい長年の友よ」この言葉から、考察していくと、現在テクロクの側にいて、テクロクが心を許している先輩刑事、チェ・ドヒョン(チョン・ジニョン)が非常に気になるのだ。
ドヒョンは、テクロクが機動捜査隊時代に一緒に仕事をしたテクロクにとっての憧れのような先輩だ。現在も、テクロクはドヒョンと居る時に心を和ませる表情をする。しかし第4話で、テクロクとドヒョンが語り合う際、ドヒョンが漏らした権力に対する思い「俺の夢を叶えるには権力が必要だから」は、非常に気になるキーワードだ。
さらに、シーズン1からテクロクの相棒として、元刑事で科学捜査の達人としてテクロクを支えるク・ドンボム(ヒョン・ボンシク)の存在も、絶対にこの人は味方であってほしいが…? と気になる存在だ。
最後になるが、本作は『元カレは天才詐欺師 38師機動隊』や『ナビレラ それでも蝶は舞う』の人気作品を演出したハン・ドンファ監督と大ヒットドラマを数多く生み出してきた韓国の巨龍、スタジオドラゴンによる制作として、極上のノワール作品として仕上がっている。
韓国でも人気の本作で、ぜひスピード感溢れる犯人追走劇を楽しみ、真犯人探しにスパイ探し、巨大な悪が紐解かれていくさまを堪能してもらいたい。そしてテクロクが、最後の心理戦を仕掛ける大一番の姿を楽しんでほしい。真犯人がわかったとき、テクロクと一緒に驚愕する準備はできている。
(文/にこ)
韓国ドラマ『刑事ロク 最後の心理戦』配信情報
韓国ドラマ『刑事ロク 最後の心理戦』シーズン2は、ディズニープラスで毎週水曜日に最新エピソードを独占配信。
通常のHulu(月額1,026円税込)とDisney+のプレミアムプラン(月額1,320円税込)2つのサービスを利用できる。
つまりセットプランを利用すれば856円もお得に!
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