日本でも人気沸騰のドラマ『ホワイトカラー』が果たしてどう作られているのか? なんと今回、その制作現場に潜入することができた! 果たしてどんなものがそこにはあるのだろうか...。いざ、突撃!
というわけで、向かった先はニューヨークのクイーンズ地区、ロングアイランドシティにあるシルバー・カップ・スタジオ。名作『ソプラノズ』や『SEX and the CITY』、『アグリー・ベティ』に『ゴシップ・ガール』など数々のヒットドラマの撮影が行われている場所として知られている。
『ホワイトカラー』はこのスタジオで、ニールが居候している豪邸のゲストハウスの内部に、ピーターたちの家、FBIホワイトカラー・クライム・ユニットのオフィス内部などの撮影が行われている。そして、小道具や衣装、また美術セットなどのスタッフたちがせっせと番組づくりの準備を日夜行っているのだ。
この日は、撮影チームはハドソン川近くの倉庫に作られたセットで撮影中。そんな中、まず通されたのは、小道具担当のデューク・スコッパさん(Duke Scoppa)の部屋。彼は、たとえば、FBIの内部で使う資料からニールが足首にしているGPS付きのアンクレットやありとあらゆる小道具を作っているという。本人は、俳優にしてもおかしくないようなちょいイケメンだが、とにかくおしゃべり。テンションが高くて、「で、何が聞きたいのかな?」とご機嫌な様子で迎えてくれた。
「僕の仕事は、脚本をもらうと、どんな小道具が必要かを書き出し、大体、予算はどれぐらいかかるかの内訳を作り、予算の中でショッパーと呼ばれる担当者が買ってくる。中には買えないものもある。その場合、自分たちで作るんだよ」。こう言って、彼が出したのは、バナナのおもちゃの中にナイフを仕込んだもの。「"スイッチ・ブレード・バナナ"って呼んでいるんだけど、モジーが発明した武器としてシーズン3で出てくる。実は会議中にいろんなアイデアを出したときに、私が冗談で言ったことなんだ。その場では却下されたんだけど、後で、クリエイターがあれは面白いと言って取り上げられたんだよ」ととっても嬉しそうに語っていた。
次は、衣装担当のカレン・マレッキーさん(Karen Malecki)。「主な衣装はトレーラーにあって、ここにあるのは予備のものが置いてある部屋なの」という彼女は、これまでドラマ『アントラージュ オレたちのハリウッド』で衣装アシスタントとして参加したほか、『コールドケース』も担当してきた。
「『ホワイトカラー』では、脚本の内容によるけれど、たとえば7日間の話であれば、ニールのスーツはシャツ、ネクタイ一式揃えて7日分を準備します。アクションシーンなどがあると、同じスーツを5、6着用意することも」と話す。でも、これまでのシーズンで、「登場したスーツは、種類でいうと、25着程度」なのだそう。つまり、オシャレにこだわるとはいえ、3シーズンに渡って、着回していることもあるというわけ。ニールのスーツの中で、これまで一番高かったのは、「ドルチェ&ガッパーナのスーツで、3000ドル」。多くはポール・スミスなどを着ていたそうだが、「60年代のヴィンテージスーツを着ているという設定だったので、とくにパンツなどちょっとずつ詰めてタイトにしてました」。
ちなみに、今年からはMichael Andrews Bespokeというニューヨークの一流仕立て屋であつらえたカスタムメイド。「布地から選んで、デザインも好きにできるんだよ」とマットは嬉しそうに言っていたけれど、その分、お値段は緯線より高くなっているかも...。
スタジオ探訪はまだまだ続く!<後編>では、美術さんたちの奮闘をお届けします。
☆もちろん取材は「モノ」だけはありません!皆さんお待ちかねのあの方々も・・・!? お楽しみに。
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☆『ホワイトカラー』シーズン3は、20世紀フォックスより好評発売中!また、AXNミステリーで10月13日(土)からシーズン1~3までの一挙放送も決定!
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