『GAME OF THRONES』がもし映画だったら、原作小説には忠実にできなかった?

『GAME OF THRONES』ファンタジー作家ジョージ・R・R・マーティンの長編小説シリーズ「氷と炎の歌」をTVシリーズ化した米HBOの『GAME OF THRONES』。もともと本作は映画の企画として立ち上がったが、もし映画になっていたら、原作小説に忠実な内容にはできなかったかもしれない。

『GAME OF THRONES』は、国の覇権を巡り、七つの王家が繰り広げる生々しい王位争奪戦を描いた壮大な物語。アメリカではシーズン1初回放送時の視聴者数220万人、最終回はシーズン最高の304万人、さらに、再放送、オンデマンド、録画などを含めた1話ごとの平均視聴者数は930万人という記録を叩き出した。製作総指揮を務めるのは、デヴィッド・ベニオフ(『トロイ』『君のためなら千回でも』)と、作家のD・B・ウェイス。日本でも、早川書房より原作小説の翻訳版が刊行されているほか、2013年1月には、待望のTVシリーズがいよいよスター・チャンネルにて初めて放送される。

この作品について、脚本家のブライアン・コグマンは、The Mary Sueのインタビューで次のように言っている――「もし映画になっていたら(もともと、ボスのデヴィッド・ベニオフに持ち込まれた企画はそうだったのです)、ストーリーを大幅に削ることになっていたでしょう。主要な登場人物や筋立てを放棄していたはずです」と。

「熱心な原作ファンが、TVシリーズで一部の登場人物を削除したことに憤慨しているのは承知しています。でも、映画にしていたら、もっとひどいことになっていたかもしれないのです。デナーリスの物語や、スターク家の子供たちの半数、あるいは、ジョン・スノウにまつわる物語をまるごと取り去っていたかもしれません」

「デヴィッドは原作を読んで、これはTVシリーズでなければならないと確信しました。そしてダン(D・B・ウェイス)にも参加してもらい、TVシリーズとして立ち上げたのです」

この「原作小説をできるだけ忠実に」という真摯な制作姿勢により、大半の原作ファンだけでなく、原作を知らない視聴者をも満足させるに至っている本作。来年の日本初上陸を楽しみにしたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:『GAME OF THRONES』
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