イギリスで1963年からスタートした長寿人気シリーズ『ドクター・フー』。来年の2013年は50周年にあたるが、21世紀におけるシリーズ復活の立役者となったラッセル・T・デイヴィスは、記念番組にいっさい関わらないことを明らかにした。
『ドクター・フー』を2005年にTVシリーズとして復活させ、スピンオフ作品『秘密情報部トーチウッド』なども成功に導いたプロデューサー・脚本家のデイヴィス。現在は『ドクター・フー』の指揮をスティーヴン・モファットに譲りわたし、英国でスタートしたばかりの児童向けドラマ『Wizards vs Aliens』を手がけているところだ。
そんなデイヴィスは、The Telegraphのインタビューで次のように言っている――「50周年記念のことは聞かないでくれ。僕とは何の関係もないからね。今はハッピーな視聴者のひとりにすぎないんだ」と。また、What"s on TVのインタビューでも、「祝宴の最中に現れる幽霊みたいに、姿を現して紅茶でも入れなさいっていうのかい? 今のボスであるスティーヴン・モファットには、計画内容を教えないでくれと頼んである」と断言している。
これまでネットでは、『ドクター・フー』のエピソードの脚本をデイヴィスが担当するのではないかとのウワサも流れていたが、上の発言ではっきり否定されてしまったことになる。
ただしそんな彼も、『ドクター・フー』のグラフィックノベルの構想を組み立てていたことはあるらしい。BBC Books(BBC番組関連の本を扱う出版ブランド)に企画を持ち込んだが、にべもなく断られてしまったのだそうな。いまでもファンから支持されているデイヴィスが、久々に手がける『ドクター・フー』作品になったかもしれないのに、残念な結果となってしまった。
なお、現在取り組んでいる『Wizards vs Aliens』でも、『ドクター・フー』に関するネタは入れないとのこと。魔法使いの少年と、ハイテクを駆使するエイリアンとの戦いを描く作品だが、「『ドクター・フー』とは境界線を明確に引いている。最悪の内輪ネタになってしまうからね。ダーレク(ドクターの宿敵)が出てきたらそりゃ楽しいだろうけれど、全然別の世界なんだ」とデイヴィスは言っている。(海外ドラマNAVI)