映画『ホビット 思いがけない冒険』に出演するマーティン・フリーマン、リチャード・アーミティッジ、イライジャ・ウッド、アンディ・サーキス、そしてピーター・ジャクソン監督が来日、日中に記者会見を行ったことは既にお伝えしたとおり。同日夜、彼らは六本木ヒルズアリーナに場所を移し、詰めかける大勢のファンの前に姿をあらわした。
レッドカーペットに到着したメンバーは、この冬いちばんと思しき寒さの中、ずっと彼らを待っていたファンに、「待っていてくれて本当に感謝しています」と後ほど語っていた言葉の通り、一人でも多くと次々とサインや握手をし、ときには自分のカメラを差し出すファンと2ショットを撮らせてくれる大サービスも。
予定時間をはるかに超えて、ようやくメンバーがステージ上に登場。スモークの中、壇上にあらわれたメンバーは改めて観客に笑顔、そして目に留まったファンに都度手を振るなどして喜ばせていた。登壇した段階で自前のスマートフォンで観客を撮影していたジャクソン監督は、マーティンが「本作の主役をやるにあたりどう感じたか、緊張しなかったか?」という質問に答える際に、誰よりも近い位置=ほぼマーティンの顔前で撮影開始。これにマーティンが「困った人だ」とばかりに渋い表情をわざと見せるも、逆に背中を向け、そこから華麗にステップを踏みだした! これにはリチャードら3名も観客に負けないくらい大笑い。「監督はいつもこうなんですよ」と笑いつつも「多くの方が楽しんできた作品において、自分がビルボの役をやることは大変重い責任を感じていました。でも周りのスタッフがサポートしてくれて安心して芝居ができましたよ」ときっちり質問に答えていた。
アンディが、ゴラムの声で「コンニチハ!」と挨拶をすると場内から「ホンモノだ!」と歓声が! 「ゴラムというキャラクターはずっとボクの心の中にいる。一生ゴラムと共に生きていくことになるだろうね」と自身の役を説明した。そしてイライジャは、『ロード・オブ・ザ・リング』から8年経って再び本作に出ることについて「今回フロドを演じるということは、タイトルにあるように『思いがけない』ことだったんです。自分にとってはギフトのような作品」とこちらも嬉しそうに自身の役について語っていた。
イベントの最後に、観客全員から「my precioussss!!(『イトシイシト』)」とゴラムの名セリフで感謝の意を表し、5人が満面の笑顔になった直後、無数の金色のテープが飛び、アリーナを埋め尽くした。ステージ上にも多数落ちてきた金テープに喜ぶ5人だったが、空中から落ちてくるテープを1本つかみ、嬉しそうに首からかけるマーティン、さらには床に落ちた分も両手で救い上げ、大量に首からかけるジャクソン監督の姿に最後まで笑いがこぼれる楽しいひとときとなっていた。
『ホビット 思いがけない冒険』は12月14日から3Dと2Dが同時公開。HFR 3Dは一部の劇場での上映となる。(海外ドラマNAVI)