『ドクター・フー』〇代目ドクターの俳優は...?【旧シリーズ編その1】

謎のベールに包まれた"ドクター"が、はるかな時空を旅する英国の人気番組『ドクター・フー』。英国では現在シーズン8が放送中で、ピーター・カパルディ(『官僚天国!~今日もツジツマ合わせマス~』)が12代目ドクターを演じている。

50年の長き歴史を誇る本作においては、過去にさまざまな俳優たちがドクター役を演じてきた。二回目の今回は、旧シリーズにおいて1~4代目のドクターを演じた歴代俳優たちを取り上げよう。

■ウィリアム・ハートネル(初代ドクター役)
『邪魔者は殺せ』『孤独の報酬』など多数の映画やTV作品、舞台劇に出演したベテラン俳優。1963年から初代ドクターを演じ、番組の人気を打ち立てた功労者のひとりとなったが、しだいに体調を崩し、66年に降板。72-73年には、1~3代目のドクターが会する10周年記念特別エピソードに出演し、これが最後の出演作品となった。75年に67歳で他界した。
※『ドクター・フー』50周年を記念して、番組誕生の裏話を描いたドラマ『An Adventure in Space and Time』(2013年)では、ウィリアムの役をデヴィッド・ブラッドリー(『ハリー・ポッター』シリーズ)が演じている。

■パトリック・トラウトン(2代目ドクター役)
SF・ファンタジー・ホラー系の作品で有名な俳優で、1966年から69年まで2代目ドクター役を務めた。降板後は、映画『血のエクソシズム/ドラキュラの復活』『オーメン』『シンドバッド虎の目大冒険』などに出演。晩年となった87年もイベント参加など精力的に活動していたが、かねてから問題を抱えていた心臓の発作により、67歳で他界してしまった。
※なお、息子のデヴィッド・トラウトン(『ニュー・トリックス ~退職デカの事件簿~』)、孫のサム・トラウトン(『ロビン・フッド(英BBC版)』)なども俳優として活躍中。

■ジョン・パートウィー(3代目ドクター役)
コメディ俳優として知られていたジョンは、1970年から74年まで3代目ドクター役を演じた。降板後はゲーム番組の司会を務めたほか、79年に英国の子ども向け番組で主役を演じ、人気を集めた。その後も俳優業を続け、95年には『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』にゲスト出演。翌年、奇しくも前代のパトリックと同様、訪米中に心臓発作を起こし、76歳で他界した。
※なお、息子のショーン・パートウィーは、『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』でレストレード警部を、また、米FOXで放送が始まったバットマンの前章ドラマ『Gotham』では、ブルース・ウェインの執事アルフレッドを演じている。

■トム・ベイカー(4代目ドクター役)
1974年から81年まで、歴代俳優のなかでもっとも長くドクター役を演じ、旧シリーズでは人気のトップについたともいわれるトム。番組降板後は、82年にBBCのミニシリーズ『シャーロック・ホームズ/バスカヴィル家の犬』で名探偵ホームズ役を演じた。現在は80歳で、存命している歴代俳優のなかで最年長。声優やナレーターとしても評価が高く、多数の映像作品、オーディオドラマ、ビデオゲームなどに参加している。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ドクター・フー』
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