
日本でも大人気の『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』から、『NCIS: LA ~極秘潜入捜査班』に引き続き、またもや期待大のスピンオフ・ドラマ『NCIS:ニューオーリンズ』(以下、『NCIS: NO』)が誕生した! 現在、米国でシーズン12が放送中の『NCIS』も、もとはと言えば10シーズン続いた人気ドラマ『JAG ~犯罪捜査官ネイビーファイル』から誕生したスピンオフ・ドラマで、海軍犯罪捜査局が活躍するドラマは長寿シリーズとして長年親しまれている。
ついにデビュー『NCIS:ニューオーリンズ』
『NCIS:ニューオーリンズ』は、まず『NCIS』シーズン11にて2時間パイロット版が放送され、ニューオリンズで起きたある事件の解決に向けて『NCIS』メンバーと合同捜査することで、『NCIS: NO』メンバーが紹介され、好評を得たことで今回シリーズ化されることになった。 このパイロット版をすでに観た日本のファンも多いだろう。 ちなみに『NCIS』でリロイ・ジェスロ・ギブスを演じているマーク・ハーモンは『NCIS:ニューオーリンズ』製作総指揮者の一人でもある。
さて今回、事件の舞台となる米国南部ルイジアナ州ニューオリンズと聞くと皆さんは何を思い浮かべるだろうか? 2005年のハリケーン・カトリーナの被害は記憶に新しいかもしれない。 フレンチ・クォーターと呼ばれる歓楽中心街には、ジャズ・ミュージックやザディゴ・ミュージックが生演奏されるクラブが沢山あり、真夜中まで賑やかだ。 ピリッと辛い炊き込み焼き飯のようなジャンバラヤ、とろみのあるガンボ・スープ、ナマズのフライ、ザリガニなど...バラエティに富んだケイジャン・クレオール料理レストランもいっぱいあり、デザートにはドーナツに似た揚げスイーツのベニエも忘れてはならない。 毎冬開催されるマルディグラ・カーニバルも有名だ。 華やかなクラブや恋愛の場として出逢いが期待される魅惑的なバーもいっぱいあり、メキシコ湾に面しているので、海軍や海兵隊が休暇を過ごす人気都市でもある。 よって当然!NCISチームが活躍する事件も起こりやすいワケだ。
Boom ♪Boom♪ Boom♪ Bang ♪Bang ♪Bang♪と軽快なテーマ音楽でオープニング・スタートする『NCIS: NO』のメンバーは...まず、厳しくも優しい、そして情熱的で責任感が強いリーダーのドウェイン"キング"プライド特別捜査官。 プライドを演じる俳優は、人気TVシリーズ『スタートレック エンタープライズ』の船長役でおなじみのスコット・バクラ。 ギブスとは旧知の仲という設定だ。 そして、メレディス・ブロディ特別捜査官を演じる女優はゾーイ・マクレラン。 大富豪ダーリング家の騒動を描いたドラマ『ダーティ・セクシー・マネー』でショート・ヘアのリサ役を演じていた時はいつもノースリーブ・ワンピース姿が多く、競泳選手のようなガッチリした肩が印象に残っていたのだが、今回もベリーショート・ヘアで、強肩で銃を構える姿がサマになっている。 行動が迅速なクリストファー・ラサール特別捜査官には、今まで映画を中心に活躍してきたルーカス・ブラック(『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』)。 ブロディとラサールの会話のやりとりを見ていると、まるで姉弟のように冗談を言いあう仲の良い関係だ。 また、プライドが絶大の信頼を置くロレッタ・ウェイド検死官を演じる女優は、CCH・パウンダー(『ザ・シールド 〜ルール無用の警察バッジ〜』)。 そしてパイロット版には出演していなかった新顔として、話し出すと止まらないセバスチャン・ルンド検死官助手(ロブ・カーコビッチ)もいて、この5人が主要メンバーである。
『NCIS:ニューオーリンズ』のオフィスは赤レンガに覆われた大きな倉庫のような場所にある。オフィス内には本格的なキッチンがあり、リーダーであるプライドは理由あって妻とは別居中で、このオフィスで寝泊りしているのだが、冒頭でも書いたように、ニューオリンズは名物料理も多いので、このドラマ、とにかく食事のシーンが多い! 料理上手なプライドが食事を作り、メンバーが「何を作ってくれるの?」と食べることを楽しみにしているシーンなどが結構ある。 そして『NCIS』シリーズに共通のお約束といえば...真剣に事件を捜査しながらも少しコメディ要素を含んでいること! もちろんそれはこのドラマでも健在で、シリアスな事件を扱いながらも軽快なテンポでストーリーが進行する。 また他のシリーズと違うところは...メンバーそれぞれ別の家に暮らしているが、事件が解決してもいつも一緒なのだ! 夜に皆でバーに飲みに出かけたり、クラブでジャズ・ピアノを弾くプライドに合わせてダンスしたり、オフにはバーベキュー・パーティーしたり...「アレッ?24時間一緒に過ごしていない(笑)?」ってくらいアットホームな仲良しメンバーたちである。
ドラマ開始早々から、本家『NCIS』 から強力な"助っ人"が登場する『NCIS:ニューオーリンズ』。すでに数話放送されているが、毎回それぞれ別の事件絡みでギブスをはじめトニーが実際に登場して、アビー、ダッキー、レオン局長など、本家『NCIS』の人気キャラも『NCIS:ニューオーリンズ』のメンバーとスカイプで会話してゲスト出演していて豪華だ。
『NCIS:ニューオーリンズ』は米国で9月に放送開始して以来、毎回高視聴率で早くもフル・シーズン製作が決定している。今後、良い意味で、本家『NCIS』や先輩スピンオフの『NCIS: LA』との差別化を図り、独自性を際立たせることが『NCIS: NO』が本家のように長く成功する重要なカギのヒトツになると思う。 そしてファンとしては3つのドラマで合同捜査するクロスオーヴァー・エピソードなどが今後あるとうれしい!これからどんな活躍を見せてくれるか楽しみな『NCIS:ニューオーリンズ』である。
Photo:『NCIS:ニューオーリンズ』(C) 2015 CBS Studios Inc.