『クリミナル・マインド』突然の降板!ホッチ役トーマス・ギブソンの魅力

私が暮らす米国では、この5月上旬に『クリミナル・マインド FBI行動分析課』シーズン12最終話の放送が終了したばかりだ。シーズン13製作も発表され、長年のファンとしてはうれしい限りだが、当サイトでもお伝えしている通り、BAU(行動分析課)リーダーのアーロン・"ホッチ"・ホッチナーを演じるトーマス・ギブソンが、シーズン12開始早々、製作者兼脚本家と激しい口論の末に電撃解雇されてしまったから、もぉ~驚いたのなんのって! どちらが先に挑発的な態度を取ったか...など両者の意見は食い違い、共演者も関係者も口を閉ざしているので、敢えてここではその話を持ち出さないが、現在もTwitterにて#NoHotchNoWatchというハッシュタグで「ホッチなしのクリマイなんて観ないよ!」と呟くファンも多いし、実際にホッチが登場しなくなってから視聴率が落ちたことも事実だ。トーマス(=ホッチ)の大ファンの私としては、ホッチ不在の『クリミナル・マインド』を観ていても、心にポッカリ穴が開いて喪失感ハンパない...とにかく悲しい! 寂しい! どれだけホッチの存在が大きかったか、シーズン12のネタバレなしに、演じるトーマス自身の魅力を他作品も含めて振り返ってみたい!

トーマス・ギブソン演じるホッチってどんなキャラクター?

シーズン3開始早々、ジェイソン・ギデオンを演じるマンディ・パティンキンが降板して以来、ギデオンの後任としてチームに参加したベテラン捜査官のデヴィッド・ロッシ(ジョー・マンテーニャ)にも支えられながら、BAUリーダーとしてチームを牽引してきたホッチ。他人に厳しいが自分には更に厳しく、正義感が強くて、いつどんな時でも冷静沈着で信頼できる仕事仲間であり上司である。誰にも隙を見せることなく、24時間ずっと仕事のことを考えていそうなホッチだが、元妻ヘイリー亡き後、一人息子であるジャックと一緒の姿を見ると「周囲の人々に支えられながら子育てを頑張っているな~」と、ホロリとさせられてしまう。オフにチラッとだけ見せるホッチの笑顔も最高なのだ

シングルパパになってからは、子どもが絡む事件には、より感情的になることもあり、そこがまた人間味が感じられて良い。眼光鋭いホッチにキ~ッと睨まれたら最後、ヘビに睨まれたカエルのごとく、犯人ではなくてもビビってしまう。でも仕事熱心なあまり、もしホッチが夫だったら、いつも家庭に不在で少し不満かな~。そんなホッチが、我を失って取り乱して涙を流しながら、元妻ヘイリーを殺害した宿敵フォイエット(=リーパー)と闘うエピソードは、何十回も観るほど私にとって永久保存版。ギデオンがいなくなってからのホッチの功績は計り知れない。そんな"欠かせない存在のホッチがいない"新しいBAUチームが活躍するシーズン12を、このドラマをこよなく愛する私も「なんでそこにホッチがいないのよ~!」と、心の葛藤を抱きながら観ていた。なにしろホッチは、本物のFBI捜査官から「本物の捜査官より捜査官らしい!」と、お墨付きをもらったほどリアリティあふれるキャラクターなのだから!

 

トーマス・ギブソンの歴代出演ドラマ

ところで、トーマスといえば、映画にも出演しているが、TVドラマ出演が中心の俳優で、昔からコメディからシリアスものまで幅広い演技で私たちを魅了してくれる。

 

私がトーマスの大ファンになったキッカケの『シカゴ・ホープ』は、1994年から6シーズン放送され、『クリミナル・マインド』と『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』ファンにとっては伝説の医療ドラマである。なにしろトーマスはもちろん、『クリマイ』のギデオン役のマンディ・パティンキン、『NCIS』のギブス役のマーク・ハーモンとヴァンス局長役のロッキー・キャロルが皆"ドクター"役で共演しているのだ! 当時30代前半のトーマスが演じるダニー・ナイランド医師のカッコイイことったら! メスを握る大きな手に惚れてしまいますよ~。そしてなにより、ダニーはホッチと全く違って、野心家で仕事にマジメな反面、誰もいない検査室でナースとイチャイチャ、いつも彼女を取っ替え引っ替えのプレイボーイ! ホッチの渋さもステキだが、若くてクラクラめまいがするほどハンサムでセクシーなダニーには、私だけでなく皆さん、一発でコロッといってしまうこと確実(笑)♪ あんなカッコイイ・ドクターに診察されたら、余計に心臓がバクバクして誤診のもとになっちゃうかも! 医療ドラマによくありがちで出演者の入れ代わりが激しいけど、トーマス・ファンにはシーズン1~3がオススメ! チャンスがあればぜひ観てほしいドラマだ。

そして、『シカゴ・ホープ』降板後に出演し、5シーズン続いた『ダーマ&グレッグ』は笑いの絶えないコメディ。トーマスが演じるグレッグは検事(後に弁護士)で良家のお坊ちゃま。ヒッピー精神あふれる自由奔放な妻ダーマに振り回されるグレッグは優しいけど少し頼りなくて、かなりオチャメ。これまたホッチ役とは180度違って、「同じ俳優か!?」と思うほどギャップがあるのだ。毎回といっていいほどキス・シーンやベッド・シーンがあるが、これが少しもイヤラシクなくて、ほんわかムード。ホッチもステキなんだけどね~いつも多忙で不在だから、おおらかな性格のグレッグが私の理想の夫かな~。ホッチは女性が癒してあげたい男性、グレッグは女性が癒してもらいたい男性かも!

 

私生活では、トーマスは息子二人、娘一人の良きパパ。ティーンの息子たちは父親譲りのハンサム・ボーイで、長男は映画祭や公の場にパパと一緒に登場することもあり、次男は『クリミナル・マインド』シーズン10第5話に、セリフありの役で登場していて、「二人とも父親と同じ業界に興味があるのかな~?」と、今後が楽しみな存在だ。

現在のトーマスは11年間という長い年月、ホッチを演じてきて、久し振りに俳優業を休んでいる状態だ。今後も必ず、ドラマに限らず、映画や舞台にとオファーがあるだろう。ファンとしては一日も早くその日が来ることを願って待ち続けたい。

 

Photo:トーマス・ギブソン(C) Manae Nishiyama/www.HollywoodNewsWire.net 『クリミナル・マインド FBI行動分析課』(C) ABC Studios 『シカゴ・ホープ』(C) Mary Evans/amanaimages 『ダーマ&グレッグ』(C)2010 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. シェマー・ムーア、ジョー・マンテーニャ、トーマス・ギブソン、マシュー・グレイ・ギュブラー(左より)(C) Manae Nishiyama/www.HollywoodNewsWire.net