Netflix『ブラック・ミラー』シーズン5、結末を決めるのはあなた!

9月に発表された第70回エミー賞で、シーズン4の「宇宙船カリスター号」がリミテッド・シリーズ部門の脚本賞を受賞した米NetflixオリジナルのオムニバスSFシリーズ『ブラック・ミラー』。今年3月、同作がシーズン5へ更新されることが報じられたばかりだが、その新シーズンでなんと、視聴者が物語の展開を選べるシステムを導入することが明らかになった。米Hollywood Reporterなど複数のメディアが報じている。

10月1日(月)、Netflixが現在開発しているインタラクティブ・プログラム(双方向通信プログラム)プロジェクトの一環として、『ブラック・ミラー』のエピソードがテスト製作されると米ブルームバーグが報じた。同作は、急速な進化を遂げたテクノロジーがもたらす歪みと人間の醜い業がもたらす、世にも不思議で奇妙な世界を一話完結スタイルで描く作品。

同作クリエイターのチャーリー・ブルッカーは以前、シーズン3の第2話「拡張現実ゲーム」でビデオゲームをテーマにして、双方通信が可能なエピソードを製作しようと試みたが、最終的にこの案は実現しなかった。2017年のHollywood Reporterのインタビューでブルッカーは、「1つのストーリーを繰り返し違う形で楽しむ、それがNetflixならできるんだよ。リモコンのボタンで早戻しができないようにするんだ。我々はテクノロジーの担当者とこのアイディアについてミーティングを重ねてきた。私の理想は、1つのエピソードを観終わった後、再び同じものを観る時に違う結末が楽しめることだね」

この発言から1年経った今、どうやらブルッカーのアイディアは現実のものとなったようだ。彼とともに同作プロデュースに携わるアナベル・ジョーンズは、「新しいジャンルを構築したいと思っているの。以前すでに試したことと全く異なることをやってみたいわ」と語っている。

Netflixは、現在撮影中であるシーズン5の配信日をまだ発表していないが、シーズン4は2017年の12月に配信されたため、早ければ今年の12月に新シーズンがお目見えする可能性もある。

似たような事例として、米HBOは、スティーヴン・ソダーバーグ監督の『モザイク ~誰がオリヴィア・レイクを殺したか』で、視聴者がアプリを使って物語のナレーションをカスタマイズできるという試みを行ったばかり。また、Netflixではすでに子供向けアニメ『長ぐつをはいたネコ:おとぎ話から脱出せよ!』で、自分だけの冒険を選ぶという、インタラクティブ対応作品を紹介している。『ブラック・ミラー』で双方通信が実現すれば、成人向け作品では初となる。

『ブラック・ミラー』シーズン1~4はNetflixにて配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ブラック・ミラー』
(C) Arnaldur Halidorsson / Netflix