小惑星の地球衝突による人類滅亡の危機に立ち向かう人々の姿を描くSF(サイ・ファクト)サスペンス『サルベーション -地球(せかい)の終焉-』。今回は、11月7日(水)にDVDリリースとなるシーズン1の魅力と見どころを紹介しよう。
■二人の天才は"地球の終焉"を防ぐことができるのか!? 注目のドラマシリーズ!
米CBSで2017年7月にシーズン1が放送開始、2018年9月にはシーズン2の放送を終えたばかりの本作。その面白さは、SF・ファンタジー・ホラー作品のアカデミー賞とも呼ばれるサターン賞に、2018年「<テレビ部門>最優秀SFシリーズ」でノミネートとお墨付き。日本でもWOWOWプライムで2018年7月にシーズン1が放送され、シーズン2が早くも12月2日(日)より放送開始となっており、今ホットな海外ドラマとなっている。
物語は、マサチューセッツ工科大学で天体物理学を学ぶリアムが研究データからわずか186日後に小惑星"サムソン"が地球に衝突すると気づくことから始まる。リアムから小惑星の発見を伝えられたクロフト教授が失踪したことで、リアムはカリスマ的天才科学者で大富豪のダリウスに助けを求める。二人は米国防総省の副長官ハリスを訪ね、そこで報道官のグレースと共に小惑星から地球を救うための計画を知り、ダリウスの持つ最先端技術を提供することで米政府に協力することに。だが、様々な問題から政府プランとダリウスプランが対立してしまい、さらには米国など世界各国の政府、謎のハッカー集団などによる水面下での駆け引きが始まってしまう。そんな混乱の中、極秘の地球救済計画"サルベーション"も動き出していた...。
■新ジャンル誕生! SF(サイ・ファイ)を超えたSF(サイ・ファクト)!
作品の大きな見どころは、やはり小惑星衝突に関連したSF要素の数々だ。だが、本作はそれを"サイエンス・フィクション=空想科学"ではなく、"サイエンス・ファクト=科学的な事実"と呼んでいる。第1話冒頭のロシアへの隕石落下のエピソードは実際にロシアに落下した2013年2月のリアルな出来事だ。日本のテレビ番組でも衝撃映像として取り上げられたことがあるので、見たことがある人もいるだろう。そのことからも、小惑星サムソンの地球衝突という本作のストーリーは決して荒唐無稽ではなく、"科学的な事実"として現実に起こりうる可能性があるのだ。
さらに、「キネティックインパクター」「重力トラクター」「EMドライブ」といった隕石の地球衝突を回避するための宇宙テクノロジーについても、物理学者を顧問に迎え、実際に研究が進んでいるテクノロジーや宇宙開発の現実を詳しくリサーチしているという。そのリアルさが、革新的なSF(サイ・ファクト)作品として他のSF(サイ・ファイ)作品と一線を画しており、サターン賞ノミネートもうなずける面白さをもたらしている。
■サスペンスにミステリー、そしてヒューマンドラマの要素も満載!
小惑星の地球衝突を避けるために奔走するダリウスとリアムという二人の天才と、政府側のハリスとグレースを中心に物語が進み、SF要素が目を引く本作だが、それだけではない。SFをバックボーンとし、サスペンスにミステリー、そしてヒューマンドラマの要素も満載だ。
小惑星衝突の混乱を利用しようと世界各国の政府や謎のハッカー集団"レジスト"などの組織が暗躍し、米政府内にも不穏な動きが起きるなど、さまざまな思惑が絡むサスペンス。クロフト教授の失踪や、関わる人々が次々と死んでいく謎に包まれた"アトラス計画"を巡るミステリー。誰が敵で、誰が味方なのか? 裏切りや各組織の思惑が複雑に絡み合い、宇宙と地球を舞台とした圧倒的なスケール感と、スリリングでノンストップな展開の連続で、イッキ見間違いなしのドラマとなっている。
加えて、"地球の終焉"を迎えた世界で、それを知る人々と知らない人々の間に生まれる恋愛関係や人間関係などのヒューマンドラマ的な心を揺さぶる物語の数々も描かれている。リアムと新米SF作家ジリアンのラブロマンス、ダリウス、グレース、ハリスの三角関係、各キャラクターの家族の物語が、ストーリー展開とリンクしてドラマを盛り上げているのだ。
■革新的SFサスペンスを作り上げたのは、この製作&キャスト陣!
製作総指揮には、映画『トランスフォーマー』シリーズや『スター・トレック』シリーズに製作・脚本として参加し、『SCORPION/スコーピオン』『スター・トレック:ディスカバリー』『HAWAII FIVE-0』の製作総指揮を務めたアレックス・カーツマン、『MACGYVER/マクガイバー』『HAWAII FIVE-0』の製作総指揮ピーター・レンコフ、『エクスタント』の製作総指揮・脚本を務めたリズ・クルーガー&クレイグ・シャピロらが集結。大ヒットシリーズの数々を手がけてきた製作陣だけに、本作も納得のクオリティとなっている。
主要キャストにはイケメン俳優が勢揃い。ダリウスを演じるのは、『マスケティアーズ パリの四銃士』のアラミス役や『HEROES/ヒーローズ』に出演したサンティアゴ・カブレラ。カリスマ性を持ち、天才で実行力のあるダリウスのモデルは、スティーブ・ジョブズやイーロン・マスクという実在のカリスマ経営者。そこに、サンティアゴがセクシーさと謎を秘めた影のある魅力をプラスし、自信満々なイケメンセレブとして演じている。
ダリウスと共に世界を救うために奮闘する若き天才大学生リアム役には、映画『ライラの冒険 黄金の羅針盤』『わたしを離さないで』などに出演した若手注目株のイケメン俳優チャーリー・ロウ。天才として活躍する一方で、ジリアンとのラブロマンスや、スクープを狙う女性記者アマンダに翻弄されたりと、甘いマスクを持ちながら、どこか頼りないところもチャーミングなリアムを好演。
国防総省の副長官ハリスには、『HAWAII FIVE-0』のアダム役で知られ、シーズン8からレギュラーキャストとなったイアン・アンソニー・デイル。小惑星衝突だけでなく世界各国の陰謀にも対応しながら、軍隊出身として戦闘にも参加するハリスの大人な男の魅力を、グレースとの恋愛関係も交えてイアンが存分に引き出している。
また、国防総省の報道官で、一人娘を持つシングルマザーでもあるグレースには『女検察官アナベス・チェイス』のジェニファー・フィニガン、リアムの恋人ジリアンには『アセンション』の若手女優ジャクリーン・バイヤーズがレギュラーとして名を連ねている。そこに、『FRINGE/フリンジ』のジョン・ノーブル、『GRIMM/グリム』のサッシャ・ロイズ、『ウォーキング・デッド』のトヴァ・フェルドシャーなどのベテラン・ゲストスターが作品を脇からガッチリと支えている。
日本語吹替版の声優陣も、リアムを大人気声優の浪川大輔、ダリウスを宮内敦士、ハリスを咲野俊介、グレースを加藤有生子と吹替好きの海外ドラマファンも安心の実力派が勢ぞろいしている。
■リアルに裏付けされた設定を知ることができる充実の映像特典!
DVDには、「未公開シーン」「シーズン1の見どころ」「科学的事実:テクノロジー」「サルベーション-地球の終焉-@コミコン」といった映像特典を収録。「サルベーション-地球の終焉-@コミコン」には2017年サンディエゴ・コミコンのパネルディスカッションの模様として、製作陣とキャストが和気あいあいとした雰囲気の中、会場に集まったファンの前で裏話を披露している様子が収められている。また、「科学的事実:テクノロジー」では、セットでの撮影風景や本編の映像を用いて製作陣やキャストが本作の肝となるSF(サイ・ファクト)要素を解説している。本編では説明しきれない数々の設定解説が盛りだくさんなので、本編を見終わった後にぜひ堪能してほしい。
人類に残された猶予はわずか186日! ダリウスとリアムは人類滅亡のカウントダウンを止められるのか!? シーズン2日本放送前の予習復習として、そして週末や年末のイッキ見としてオススメできる海外ドラマの1本だ。
■『サルベーション -地球(せかい)の終焉-』作品情報
11月7日(水)リリース
DVD-BOX(7枚組/13話収録)9,300円+税
同日レンタル開始
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
公式サイト
(文・豹坂@櫻井宏充)
Photo:『サルベーション -地球(せかい)の終焉-』
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