名探偵シャーロック・ホームズの活躍を描く英国発の人気ミステリードラマ『SHERLOCK シャーロック』に主演し、大ブレイクを果たしたベネディクト・カンバーバッチ。映画&ドラマ界を股にかけて活躍する彼の出演作の中から英THE WEEKがベスト7を選出しているのでご紹介したい。
【ドラマ編】
▪『パトリック・メルローズ』
英作家エドワード・セント・オービンの半自伝的なベストセラー小説「パトリック・メルローズ」を原作とする5話構成のミニシリーズ。ベネディクト演じる主人公パトリック・メルローズは、上流階級育ちで破天荒なプレイボーイ。幼い頃の苦い記憶を消そうと酒とドラッグに溺れる日々を送るが、やがて再生への道をたどり始める...というストーリー。
▪『パレーズ・エンド』
英作家フォード・マドックス・フォードの同名小説をドラマ化した本シリーズの舞台は、第一次世界大戦が勃発した1900年代のイギリス。一度は美しい妻シルヴィアに裏切られたものの、結婚生活を再開させた主人公クリストファーは、いつしか純真な心を持つ女性参政権論者ヴァレンタインに心惹かれるようになってしまう...。激動の時代の中、それぞれの運命が大きなうねりに巻き込まれていく様子が、TVドラマのスケールを超えた美しさで描かれる。ベネディクトは以前、最も気に入っているキャラクターとしてこのクリストファーを挙げていた。
▪『SHERLOCK シャーロック』
言わずと知れた、ベネディクトのブレイク作。本シリーズは舞台を21世紀のイギリスに置き換え、ベネディクト演じる名探偵シャーロック・ホームズと相棒ジョン・ワトソンがスマホやGPSといった現代技術を駆使し、天才的な推理力で難事件を解決に導いていく大ヒット作。
【映画編】
▪『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
本作の主人公は、第二次大戦時にドイツ軍が誇る世界最強の暗号"エニグマ"を解読し、"人工知能の父"として崇められた実在の数学者アラン・チューリング。天才的な頭脳を認められながらも戦後に悲劇的な運命を辿ったチューリングをベネディクトが熱演し、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。
▪『それでも夜は明ける』
19世紀前半に実在した黒人男性ソロモン・ノーサップの自伝を映画化した衝撃の伝記ドラマ。ある日、ニューヨークで自由な生活を送っていた主人公が何者かに誘拐され、南部の農園に売り飛ばされた末に体験する、想像を絶するような奴隷生活が描かれる。ベネディクトは奴隷としてソロモンを最初に購入する、信仰心が篤く温和な性格の農園主ウィリアム・フォードを演じた。
▪『ミスティック・アイズ』
幸せな結婚生活を送る夫デイヴィッドと妻ドーンの前に、彼の弟ニックが現れたことで優しい夫の秘められた過去が明かされ、夫婦関係に亀裂が入っていく様が綴られるインディ映画。ベネディクトはデイヴィッド役。Netflixの英王室ドラマ『ザ・クラウン』シーズン1と2でエリザべス2世を演じたクレア・フォイがドーン役で、『刑事モース~オックスフォード事件簿~』でモースを演じるショーン・エヴァンスがニック役で出演している。
▪『裏切りのサーカス』
東西冷戦下の英国諜報部"サーカス"を舞台に、ソ連の二重スパイをあぶり出すべく繰り広げられる緊迫の頭脳戦を、ゲイリー・オールドマン(『ダークナイト』)主演で贈る傑作スパイ映画。原作は『ナイト・マネジャー』などのスパイ小説の巨匠として知られる、ジョン・ル・カレ。裏切り者を捜す究極の頭脳戦を、ゲイリー、コリン・ファース、トム・ハーディほか豪華キャストで描くサスペンスミステリー。ベネディクトは、サーカスの中堅幹部ピーター・ギラムを演じている。
(海外ドラマNAVI)
Photo:『パトリック・メルローズ』 (C) Sky UK Ltd 『SHERLOCK/シャーロック』 ©Hartswood Films 2010 『イミテーション・ゲーム』 (c)2014 BBP IMITATION, LLC 『パレーズ・エンド』(C)Mammoth Screen Limited 2012