2018年も残すところあと数日。この一年、ドラマ界を牽引する数名の大物スターが帰らぬ人となったが、彼らは我々にたくさんの感動と思い出を残してくれた。そんなスターたちを一部ではあるが、改めてふり返ってみよう。
■マーク・サリング(1982-2018)
今年1月30日にカリフォルニア州サンランドの自宅周辺にある川のほとりで、木に首を吊って自らの命を絶ったマーク・サリング。『Glee/グリー』の重要なキャストの一人として6シーズンも活躍した彼の早すぎる死は世界中に衝撃を与えた。
■スコット・ウィルソン(1942-2018)
『ウォーキング・デッド』で、リックの良き友でもあった獣医師ハーシェル・グリーンを演じたスコット・ウィルソンは、今年10月6日、白血病のため76歳で死去。同作以外でも、『CSI:科学捜査班』のサム・ブローン役や『オーメン』のジョン・ライオンズ役など、数多くの作品に出演していた。彼の訃報をうけ、カール役のチャンドラー・リッグス、ダリル役のノーマン・リーダスら『ウォーキング・デッド』の共演者が追悼のメッセージを送っている。
■ペニー・マーシャル監督(1943-2018)
1976年から8シーズン続いたシットコム『ラバーン&シャーリー』のラバーン役で主演し、一躍お茶の間の人気者になったペニー・マーシャル。その後、女優が監督業にキャリア転換するということがほとんどない時代に1979年から監督への道を歩み始める。1986年の『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』で映画監督デビューを果たし、1988年の『ビッグ』で女性監督初となる興行収入1億ドルを超える大ヒット作を生み出した。その後も、『レナードの朝』や『プリティ・リーグ』といったヒット作でメガホンを取る。
■バーバラ・ヘイル(1946-2018)
『ラスベガスの結婚騒動』や『窓』、『激情の断崖』、『遥かなる地平線』などに出演していたバーバラ・ヘイル。代表作『ペリー・メイスン』ではエミー賞助演女優賞を受賞。TVシリーズ全9シーズンと30本以上のTV映画に出演し、1960年にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに自身の星が刻まれた。
■スタン・リー(1922-2018)
『スパイダーマン』『アイアンマン』『X-MEN』といったマーベル作品の生みの親であり、アメコミ界の巨匠スタン・リーは、今年11月12日にロサンゼルスの病院で死去。95歳だった。"フィクションに現実世界を導入する"という試みのもとに、舞台を現実の都市とし、ヒーローなのに生活に困窮する様子を描くなど、それまでのコミックとは逆の視点でヒーローを描き人気を博した。『デアデビル』『ハルク』『ドクター・ストレンジ』など数多くのアメコミ作品製作に携わっただけでなく、『CHUCK/チャック』『NIKITA/ニキータ』『The Gifted ザ・ギフテッド』『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』などのTV作品に俳優としてゲスト出演するなど、精力的に活動。業界の重鎮を失い、セレブや業界関係者らが哀悼の意を表した。
■脚本家ニール・サイモン(1927-2018)
大ヒットコメディ映画『おかしな二人』をはじめ、『グッバイガール』『カリフォルニア・スイート』といった名作を生んだ脚本家、劇作家。今年8月26日に肺炎の合併症によりニューヨーク市の病院にて息を引き取った。1950年代に最初はラジオやTVの番組の仕事をしていたが、1961年に足を踏み入れたブロードウェイでトニー賞を3度受賞。『ヨンカーズ物語』ではトニー賞のほか、ピューリッツァー賞も獲得した。また、アカデミー賞やエミー賞に多数ノミネートされ、『グッバイガール』でゴールデン・グローブ賞に輝いている。また、彼の軽妙で設定が絶妙な脚本は、多くの俳優にアカデミー賞をはじめとした演技賞をもたらした。
■ジャクソン・オデル(1997-2018)
80年代の家族を描いたファミリーシットコム『それいけ!ゴールドバーグ家』のアリ・コールドウェル役で知られるジャクソン・オデル。入居していたロサンゼルスにある依存症のリハビリ施設にて意識不明の状態で発見された。12歳からTVドラマ『i カーリー』『ブル~ス一家は大暴走!』『モダン・ファミリー』などにゲスト出演を果たし、映画『ジュディの夏休み大作戦』にも登場。俳優以外にもシンガーソングライターとして活動していた。
彼らの冥福を心より祈りたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:マーク・サリング ©NYPW/FAMOUS
ペニー・マーシャル©FAM008/FAMOUS
スタン・リー ©FAM020/FAMOUS