【ランキング】『ゲーム・オブ・スローンズ』は4位 IMDbユーザが選ぶ、歴代名作ドラマ・ベスト10

映像作品の巨大データベースといえば、米Amazon傘下の『IMDb(インターネット・ムービー・データベース)』が有名どころ。ムービーと銘打っているものの、ドラマを含めた幅広い作品の情報が揃う。同サイトを訪れるドラマファンたちは、一体どのようなシリーズに高評価をつけているのだろうか。

視聴者による歴代名作ベスト10

集計を行ったのは、米エンタメサイトのScreen Rant。IMDbに掲載されたドラマ作品のうち、ドキュメンタリーを除く脚本つきのシリーズを集計対象としている。その結果、歴代ベスト・ドラマとして次のような作品があがった。

1位.『チェルノブイリ』(2019年:米HBO/9月25日(水)よりスターチャンネルにて放送予定)9.5点
2位.『バンド・オブ・ブラザース』(2001年:米HBO/Amazon Prime Videoにて配信中)9.5点
3位.『ブレイキング・バッド』(2008年〜2013年:米AMC/Netflixにて配信中)9.5点
4位.『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011年〜2019年:米HBO/Amazon Prime Video&Huluにて配信中)9.4点
5位.『THE WIRE/ザ・ワイヤー』(2002年〜2008年:米HBO/Amazon Prime Videoにて配信中)9.3点
6位.『リック・アンド・モーティー』(2013年〜:米Cartoon Network/Netflixにて配信中)9.3点
7位.『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』(1999〜2007年:米HBO/Amazon Prime Videoにて配信中)9.2点
8位.『アバター 伝説の少年アン』(2005年〜2008年:米ニコロデオン/Netflixにて配信中)9.2点
9位.『SHERLOCK シャーロック』(2010年〜:英BBC/Netflixにて配信中)9.1点
10位.『トワイライト・ゾーン』日本では『ミステリー・ゾーン』というタイトルでも放送)(1959年〜1964年:米CBS)9.0点

かっこ内は順に、放送年、オリジナルの放送局、あれば日本での放送・配信先(一部のシーズンのみも含む)、最後にかっこ外にIMDb上のユーザスコアを示した。いずれの作品もスコア9.0点以上と、非常に高い評価を獲得している。

IMDbスコアの特徴は、極めて多数のユーザの総意が反映されている点にある。たとえば1位『チェルノブイリ』については、米批評サイト「ロッテン・トマト」でも96%から98%の評価点となっているが、そちらの投票総数は1500票前後。それに対し、IMDb上の同作品のスコアは30万人以上のユーザによる投票値を反映している。『ゲーム・オブ・スローンズ』に至っては150万票の集計結果だ。「ロッテン・トマト」のように専門家による評価を別途集計する仕組みはないものの、多くの民意を反映したランキングだと捉えることができるだろう。

緊迫のシリーズに強いHBO

ランキングは、HBOが圧倒的な強さを見せる結果となった。5作品がランクインし、とくに上位5作品中の4作を占めている。同局の作品から順にご紹介しよう。

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1位『チェルノブイリ』は、かの有名なチェルノブイリ原子力発電所での悲劇を追ったミニシリーズ。史上最悪の人災とも言われる暴走事故を軸に、混乱する現場と保身に走る官僚たちを対照的に描き出す。日本未上陸だが、BS10 スターチャンネルにて9月25日(水)より独占日本初放送が決定している。

2位『バンド・オブ・ブラザース』は、第二次大戦中の米軍第101空挺師団が主役。ノルマンディー上陸作戦に始まる一連の西ヨーロッパ侵攻から、米軍の勝利までを描く。4位『ゲーム・オブ・スローンズ』は、HBO製ファンタジーの金字塔。神秘の大陸・ウェスタロスで、邪悪な勢力が数千年の眠りから覚醒。各地を支配する9つの名家が剣を手に取る。

5位『THE WIRE/ザ・ワイヤー』は、NYにほど近い都市、ボルティモアの警察と、暗躍するドラッグディーラーの攻防の物語。目撃者の裏切りにより、殺人の容疑者を追求していた刑事は窮地に追いやられることに。7位『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』は、メンタルを病んでしまったギャングのボスが主人公。マフィア稼業でも家庭でもストレスが積もったことから、カウンセリングに通い始める。マフィアという裏社会を時に生々しく、時にユーモラスに描く。

HBOからは全般に、犯罪組織や実在の事件などを扱ったシリーズが多くランクインしている。視聴者を絶え間ないスリルの世界に誘うことで、夢中になれる作品づくりを実現している。

他局も健闘、1960年代からもランクイン

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HBO以外の放送局も健闘している。残る5作品を順に見てみよう。3位『ブレイキング・バッド』は、広く知られた海外ドラマの名作。高校の化学教師だった主人公が、家族の未来を救うためにドラッグの精製に手を染める。

6位『リック・アンド・モーティー』は、マッドサイエンティストとその孫の冒険アニメ。サイエンティストはアルコール依存症で、その上に孫の頭の出来もやや残念。科学を駆使したはちゃめちゃな挑戦が毎話待っている。8位『アバター 伝説の少年アン』もアニメ作品。戦乱の世に生まれた少年が自らの使命に目覚め、世界に平和を取り戻すための危険な旅へ。ちなみに2005年から公開されているこちらの作品は、2009年の映画『アバター』とは関連がない。

9位『SHERLOCK/シャーロック』は、アーサー・コナンドイルによる著名ミステリ小説を大胆にアレンジ。名探偵シャーロック・ホームズがスマホなど文明の利器を駆使し、現代ロンドンの凶悪事件に挑む。最後の10位『ミステリー・ゾーン』は、伝説的なSFホラー番組。『世にも奇妙な物語』をイメージするとわかりやすいだろうか。アンソロジー形式のドラマで、豊富なアイデアで視聴者を驚かせた。10作品中唯一、1960年代からのランクインとなっている。

ランキングをまとめたScreen Rantは、「TVやドラマの世界は映画未満のメディアであると思われていた時代がかつてあった。状況は変わり、私たちはドラマの黄金時代に生きていると多くの人々が確信している」と述べている。2000年代以降の作品を中心に、視聴者納得の秀作が揃うランキングとなった。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ゲーム・オブ・スローンズ』キャスト一同 © Kathy Hutchins / Shutterstock.com 『チェルノブイリ』 © 2019 Home Box Office, Inc. All Rights Reserved. HBO® and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc. 『ブレイキング・バッド』 ©Frank Ockenfels/AMC