『グレイズ・アナトミー』製作総指揮が衝撃の過去を告白、白人だったから犯罪歴はない

大ヒットドラマ『グレイズ・アナトミー』で長年脚本・製作総指揮などに関わってきたクリスタ・ヴァーノフが、白人としての恩恵を何度も受けたと、衝撃の過去を告白した。米Entertainment Weeklyが報じている。

現在48歳のヴァーノフは、"Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)"運動の一環にある、"白人としての経験を正直に話す"というスレッドで自身の過去を明かした。

「15歳の時、"その泥棒を捕まえてくれ!"とショッピングモールで叫ぶ警官に、私は追いかけられました。何千ドルもする商品を盗んでいたからです。私は捕まり、6カ月間、保護観察官に毎週会うという保護観察の処分を受けました。ですが手錠をかけられることすらなかったのです。

18歳の時、飲酒運転で車を停められました。警察官が私にアルコール検知器に息を吹き込むよう指示しましたが、私は喘息を患っているふりをして、あまり強く息を吹けないと主張しました。警官は笑って、私の友人に代わりにやるように言いました。そして友人の一人のアルコール数値が運転可能なくらいの低さになった時、警官は私に助手席へ移動するように言い、口頭だけの警告だけで何のお咎めもなく見逃してくれました。

19歳の時、妹の彼氏にちょっかいをかけていた女性に腹が立ったので、1ガロン(約3.8リットル)の水ボトルで彼女の頭を殴りつけました。それでも、警察は呼ばれませんでした」

さらに、「20歳の時、警察がいる前で、目の前にいる男性の顔に思いっきりパンチしました。すると彼は倒れて血を流し、私を逮捕しろと言いましたが、警察は"警察がいるところで、顔面パンチはないだろう"と笑い、私に"警官になったらパートナーになろう"とさえ言いました。11歳から22歳まで、友人と一緒にお酒やドラッグなど、いろんな悪いことをしました。でも、犯罪歴は一つもありません。もし私が万引きをして背後から撃たれていたら、それでもそれは当然だと言えますか? 白人のみなさん、これを読んで考えてみてください。自分たちが犯した罪を。(もっとも、あなた自身やあなたの家族は"罪、犯罪"とは言わず、"過ち"と言うでしょうが)私たちは過ちを犯しながら、生きることを許されてきたことを、今一度考えてみてほしいのです」と述べた。

「警察への資金打ち切りは、"無法社会での生活"を意味するものではありません。この国では、酔っぱらうことで射殺されるべきではないという事実についてなのです。(今月12日、米アトランタのドライブスルー内の車で寝ていたところ、通り道を塞いでいると通報され、アルコールが検出されて拘束されそうになったため、警察官のテーザー銃を奪い逃走した後、背後から射殺された)レイシャード・ブルックスを殺害し、私のような人間を生かすという、この壊れた社会の構造は変わるべきです。それを守るのを止めてください。変化を求めてください」と締めくくった。

国を変えるための"ブラック・ライヴズ・マター"運動は広がっている。(海外ドラマNAVI)

Photo:クリスタ・ヴァーノフ:前列左から3番目『グレイズ・アナトミー』(C) ABC Studios