アーサー・コナン・ドイル財団、シャーロック・ホームズ関連作品を訴える!

名探偵シャーロック・ホームズを生んだ人気作家アーサー・コナン・ドイルの公式財団が、Netflixが製作したホームズ関連作品をめぐり訴えを起こした。米Deadlineが報じている。

問題になったのは、シャーロックの年の離れた妹エノーラという原作にはいないキャラクターを主人公にしたNetflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』。ナンシー・スプリンガーによる同名小説シリーズを下敷きにした映画で、エノーラが行方不明になった母親を独自の推理能力を駆使して捜索する姿が描かれる。9月より全世界独占配信予定だ。

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6月24日(水)、アーサー・コナン・ドイル財団はニューメキシコ州連邦裁判所に19ページにわたる苦情を提出。そこには、著作権で保護されたコナン・ドイルによるシャーロック・ホームズの小説における、オリジナルのクリエイティブな表現を同映画が無許可でコピーしており、著作権を侵害したと訴えているとのこと。

また、その訴えの中で同財団は、1923年以前のシャーロック・ホームズの物語のほとんどはパブリックドメイン(知的創作物において知的財産権が発生していない状態)であるが、1923年から1927年に出版されたコナン・ドイルによるホームズのラスト10作品(「這う男」「サセックスの吸血鬼」「三人ガリデブ」「高名な依頼人」「三破風館」「白面の兵士」「ライオンのたてがみ」「隠居絵具屋」「覆面の下宿人」「ショスコム荘」)に関しては著作権が保護されていると指摘。財団によれば、「エノーラ・ホームズ」シリーズの小説や映画には、1923年から1927年に出版された前述の物語のみに含まれる描写、つまりストイックなことで知られるホームズの珍しい感情描写が無断で使われたと訴えているそうだ。

この訴えでは、原作者のスプリンガーをはじめ、映画版の脚本家と監督、映画を製作したNetflixとLegendary Picture、原作小説を出版するPenguin Random Houseほか、小説シリーズと映画に携わる関係者が被告とされている。

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『エノーラ・ホームズの事件簿』では、NetflixのSFホラードラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のイレヴン役でブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンがエノーラ役で主演。DC映画『マン・オブ・スティール』のスーパーマン役でおなじみのヘンリー・カヴィルがシャーロックを、『ハンガー・ゲーム』シリーズなどに出演するサム・クラフリンがシャーロックの兄マイクロフトを、そして『英国王のスピーチ』のヘレナ・ボナム・カーターが彼ら3人の母親を演じている。

同財団はかつて、ホームズの晩年を描いたイアン・マッケラン主演の2015年の映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』に対しても同種の訴えを起こし、その時は和解が成立している。(海外ドラマNAVI)

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原作に最も忠実と言われる『シャーロック・ホームズの冒険』
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Netflixオリジナル映画『エノーラ・ホームズの事件簿』