米4大ネットワークの一つである米CBSが、法執行・公安アドバイザリーグループの21CPソリューションと独占契約を結び、CBSの犯罪ドラマやリーガルドラマのコンサルタントとしてサポートしてもらうことが分かった。米Varietyが報じている。
この動きが起きたきっかけは、警察の行き過ぎた行為に対する抗議活動が全米で広がっていること、そしてエンターテイメントの役割として法執行機関をどのように描くべきかという議論がハリウッドで起きていることに起因する。21CPソリューションは、都市、州、連邦政府の管轄区域と協力して、「21世紀の警察活動を推進し、国内で最も重要な警察改革の取り組みをリードする」ことを目指しているという。「問題を抱えた警察署を改善させ、地域社会の信頼を回復させた」と言われる警察署長たちも所属するこの組織は、ほかにも公共の安全と改革の取り組みを推進してきた弁護士や地域社会のリーダー、公共の安全について研究している社会学者をメンバーとしている。
今回の決定を受け、CBSテレビ部門の責任者であるデヴィッド・スタフは、「警察や法律関係を扱ったドラマは、何十年にもわたって弊社の看板番組となってきました。その土台を今後も推し進めるにあたり、洞察力に富み、非常に尊敬されている21CP ソリューションのアドバイザーたちからサポートを受けることは、作品を製作するプロセスにおいて貴重なリソースとなります」と発言。
『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』のショーランナーであるR・スコット・ゲミルも、今回の提携を非常に歓迎していると語る。「毎週番組を見てくれる何百万人もの視聴者がいるということは、大きな責任を伴うものです。この新しいパートナーシップによって、我々の作品では引き続き法執行に関して正確な描写をお見せすることができるでしょう。そして、これから改変を推し進めるにあたって何かしらの役割を果たすことができるだろうと期待しています」
かつてオバマ大統領のもとで2013年から4年間、法執行機関の部門を担当していたという21CPソリューションのロナルド・L・デイヴィスは、CBSの決断を称賛。「CBSと21CPソリューションのパートナーシップは初めての取り組みとなります。この提携によって、CBSの脚本家の皆さんは警察のこれまでの歴史と現在における真実と現実に基づいた技術的なアドバイスが受けられ、警察を改革して公共の安全を再構築するための現代的な取り組みが行えるようになります」と話している。
CBSは今回の改変に加えて、2021~2022年シーズンにおいては、ドラマ制作現場の多様性を高め、番組開発予算の少なくとも25%を有色人種のクリエイターやプロデューサーに充てることを発表している。(海外ドラマNAVI)
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『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』
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