米ABCの医療ドラマ『グレイズ・アナトミー』や『スキャンダル 託された秘密』、『殺人を無罪にする方法』といった数々の大ヒットシリーズを生み出したションダ・ライムズが、同局を去る決断を下し、Netflixと契約を結んだのはディズニーランドで起きたイザコザが原因だったと明かしている。
米The Hollywood Reporterのインタビューを報じたMarket Watchによると、ライムズは、ABCを所有しているディズニーとドラマの製作費用をめぐって絶えず緊迫した関係にあったが、ABCを去る決定打となった出来事について語ったという。
ライムズはディズニーからの報酬パッケージとして、ディズニーランドへのオールインクルーシブ・パスを2枚与えられ、そのうちの一枚は彼女の3人の子どもたちをテーマ―パークへ連れて行けるよう、子守りのために用意されていたという。
そして、ある時にライムズの姉妹が子守りと子どもたちと一緒にディズニーランドに行きたいと言ったため、ライムズがディズニーに電話をして新しいパスを頼んだとのこと。ライムズのパスは名前が違うため、彼女の姉妹は使用できないからだ。ところが、ライムズが連絡しておいたにもかかわらず、一行がディズニーランドへ着くと姉妹のためにパスは用意されておらず、ライムズがディズニーの重役に電話をすると、「充分にパスを持っているでしょう?」と言われてしまったのだそうだ。
その返答を聞いたライムズはすぐに自分の弁護士に連絡を取り、ABCの契約から抜け出す方法を見つけてほしいと伝えたと明かしていた。
ライムズは10年半にわたり、ディズニー傘下にあるABCで大ヒットシリーズを次々に製作し、彼女がディズニーにもたらした利益は推定20億ドル(約2940億円)にも及ぶという。それだけの数字を出しても、ディズニーランドのパス1枚も余分に発行してもらえないとは、さすがにライムズもやるせない気持ちになったのかもしれない。
その後、ライムズは実際にABCを離れ、2017年にNetflixと複数年にわたる契約を交わした。Netflixでライムズが手掛ける新作ドラマには実話をもとにした『Inventing Anna(原題)』や、世界の終わりに直面するふしだらなティーンエイジャーたちを描く『Sunshine Scouts(原題)』が待機中だ。(海外ドラマNAVI)
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Photo:
ションダ・ライムズとケイト・ウォルシュ
© PHIL ROACH/FAMOUS