『ゲーム・オブ・スローンズ』舞台版企画、ブロードウェイ、ロンドン、オーストラリアで同時進行

ジョージ・R・R・マーティンによるファンタジー小説「氷と炎の歌」シリーズを元にしたファンタジー大河ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下『GOT』)。世界中で大ヒットした本作の舞台版が製作されることが明らかになった。米Hollywood Reporterらが報じている。

舞台版は、プロデューサーのサイモン・ペインターとティム・ローソン(『The Illusionists(原題)』)がキルバーン・ライブ社と提携し、原作者のマーティンが脚本を担当、数々の賞を受賞している劇作家のダンカン・マクミラン(『1984(原題)』)と高い評価を得ている演出家のドミニク・クック(『追想』)も製作に携わる。

ニューヨークのブロードウェイだけでなく、ロンドンのウエストエンド、そしてオーストラリアでの公演を目標に掲げている。

気になるその内容だが、ユニークなストーリー要素が含まれており、ファンにとっては魅力的なものなるという。その舞台は、『GOT』の物語の16年前に起こったウェステロスの歴史上極めて重要な瞬間である「ハレンの巨城」で行われるトーナメントとなるようだ。そのトーナメントとは、馬上槍試合、弓矢、斧投げなどの競技が10日間にわたって行われたもの。公式概要によると、これまで謎に包まれていた出来事の舞台裏を初めて観客に紹介するもので、おなじみのキャラクターが多数登場、愛、復讐、狂気、予言という危うさを扱ったストーリーとなり、その中で秘密や嘘が次々と明らかになっていくという。ジェイミー・ラニスターやネッド・スタークなどのキャラクターの若かりし頃の姿が劇中で見られるかもしれない。

マーティン自身も、今回の舞台化について「戦争の火種はしばしば平和な時に植えつけられるものです。偽りの春の年に、貴族も一般市民もハレンホールに集まり、王国で最も優れた騎士たちが大規模なトーナメントで競い合うのを見ていた時、来るべき殺戮がやがて訪れることを知る者はいなかったのです。米HBOの『GOT』や私の小説「氷と炎の歌」でもよく登場するこの大会ですが、ついにこの物語のすべてを舞台で語ることができるのです」と述べている。

さらに製作スタッフについても絶賛した。「プロデューサーのサイモン・ペインター、ティム・ローソン、ジョナサン・サンフォードをはじめとする素晴らしいチームが結成されました。はじめて会ったときから、私の作品とそのキャラクターに対する彼らの知識と愛の深さに感銘を受けました。ドミニク・クックは、ロンドンのロイヤル・コート・シアターの元芸術監督で、シェイクスピアの『薔薇戦争』のドラマを手がけたことがありますし、脚本家のダンカン・マクミランは、ジョージ・オーウェルやヘンリック・イプセンなどを脚色した経験があります。パンデミック以前に彼らと集まった打ち合わせの時間はとても楽しいものでしたし、コラボレーションの再開を切望しています。私たちの夢は、ウェスタロスをブロードウェイ、ウエストエンド、オーストラリア、そして最終的には皆さんのお近くのステージでも見ていただけることを考えています。きっと素晴らしいものになるでしょう」

『ゲーム・オブ・スローンズ』舞台版の初演は2023年を予定している。(海外ドラマNAVI)

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『ゲーム・オブ・スローンズ』(c)2013 Home Box Office, Inc. All rights reserved.HBO (R) and related service marks are the property of Home Box Office,Inc.Distributed by Warner Home Video Inc.