『フレンズ』ガンター役ジェームズ・マイケル・タイラー、ステージ4の癌と下半身不随を告白

10年にわたり世界中で愛された『フレンズ』。メインキャストが17年ぶりに勢揃いした『フレンズ:ザ・リユニオン』でも、久々に顔を見せたガンター役のジェームズ・マイケル・タイラーが、ステージ4の癌と闘っていることを告白した。米Hollywood Reporterらが報じている。

皆が集まるカフェ、セントラル・パークのマネージャーのガンターでお馴染みのジェームズ。シーズン1第2話「ロスの大事件」で初登場した際は、エキストラの一人であったが、カプチーノマシーンを使いこなせるという理由で役を得ていた。

6月21日(月)に出演した報道番組『Today Show(原題)』で自身の健康状態を発表。「進行性の前立腺癌で、骨にまで転移していると診断されました。ステージ4の末期がんだから、いずれは死ぬことになるでしょう」と、56歳だった2018年9月の健康診断の際に前立腺特異抗原(PSA)検査によって発見されたことを告白した。

当初はホルモン療法による治療を受け、最初の1年間は驚くほど効果があったそうだが、昨年のパンデミックの際にがんが変異して脊椎に転移し、結果的に下半身不随に。「検査に行きそびれてしまったのが良くなかった」とジェームズは語る。

なお、『フレンズ』のプロデューサーは彼の診断結果をずっと前から知っており、デヴィッド・シュワイマー(ロス役)をはじめとするメンバーも現時点では認識しているという。

ジェームズは、『フレンズ:ザ・リユニオン』にZoomで出演した理由についても詳しく説明。当初は、少なくともレギュラー陣と一緒にステージに立ち、このスペシャルイベントを盛り上げるという計画があったものの、オンラインでの参加を選択したと話した。

「正直なところ、辛くもあり楽しくもあるものでした。参加されてもらえてとても幸せでした。ですが、Zoomで出演するという決断を下しました。なぜなら、皆さんをがっかりさせたくなかったからです。番組で"ああ、そういえば、ガンターは癌なんだよ"ということにはしたくなかったのです」

診断を受けるのが遅かったと番組に語ったジェームズは、もし過去のことで何かを変えるとするならば?と聞かれ、「もっと早く受診していただろうし、うまくいけばもっと早く病気の症状を発見できたかもしれません」と回答。「次回、年に一度の健康診断を受ける際には、ぜひ医師にPSA検査を頼んでください。簡単に発見できますから。もし、私のように、前立腺を超えて骨にまで転移してしまうと、対処が非常に困難になります」と警告。そして、自分の診断と現在進行中の治療は"容易なプロセスではなかった"とし、「僕が経験してきたことを他の人にも経験してほしくない」と述べた。

最後に、「この1年の目標は、59歳の誕生日を迎えることだったのですが、それは達成できました。そして今の私の目標は、少なくとも誰か一人の人間を救う手助けをすることです」と締め括った。

『フレンズ:ザ・リユニオン』はU-NEXTで独占配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:

『フレンズ』(C)Bright/Kauffman/Crane Productions in association with Warner Bros. Television Production Inc.