ファンタジーとポップカルチャーの祭典サンディエゴ・コミコン、昨年は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響によりバーチャルでの開催を余儀なくされた一方、そのためリアルタイムで世界中のファンが時間を共有するという、ある種、意義のあるイベントとなった。
アメリカでは現在、ワクチン接種が進んでおり、ほとんどの地域で映画館やコンサート、その他のイベントがほぼフル観客で再開していることもあり、今年のコミコンは従来通りに観客を入れての開催になるものと期待された。しかし、昨年の度重なる予定変更や規模の縮小によって、今年のコミコンも予算縮小に追い込まれ、結局今年もバーチャルでの「Comic-Con@Home」がネット配信で行われることが発表になっている。
7月23日(木)から25日(日)までの開催に先立ち、米AMCはそのバーチャル・パネルのラインナップを発表した。特に見どころは、今夏放送のシーズン11で最終回を迎える基幹番組の『ウォーキング・デッド』の動向だ。
『ウォーキング・デッド』はシーズン10の最終エピソードでニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)の過去が明らかにされたが、シーズン11はさらに踏み込んでニーガンの人と柄が描かれる。グレン役のスティーヴン・ユァンの再登場も模索されているという。
パネルにはショーランナーのアンジェラ・カンをはじめ、スコット・M・ギンプル、キャスト陣からはジェフリー、ノーマン・リーダス(ダリル役)、メリッサ・マクブライド(キャロル役)、ローレン・コーハン(マギー役)、カリー・ペイトン(エゼキエル役)、 ジョシュ・マクダーミット(ユージーン役)らが登場し、番組がどのような終わりを迎えるかについて語り合う。
AMCのラインナップで意外で注目を集めたのが、サプライズ・ゲストとしてラインナップされた、イギリスBBC製作の国民的SFアドベンチャー・ドラマ・シリーズ『ドクター・フー』だ。ショーランナーのクリス・チブナルをはじめ、第13代ドクターのジョディ・ウィッテカー、マンディップ・ギル、さらに意外なサプライズ・ゲストも予定されているという。
その他、AMCのラインナップは以下の通り。
『V/H/S/94(原題)』
『Slasher: Flesh & Blood(原題)』
『Ultra City Smiths(原題)』
『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』
『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』
『Horror Noire(原題)』
『CREEPSHOW/クリープショー』
一方、マーベル・スタジオ作品を擁するディズニーと、DCコミックス作品を擁するワーナー・ブラザースは、今年のコミコンには不参加を表明している。マーベル作品の一部を有するソニーが参加するかどうかの発表はまだない。ワーナーはこれで3年連続、ディズニーは昨年に続いての不参加になる。コミコンは今年、11月の感謝祭後に小規模サイズの対面イベントを予定しており、大手スタジオがこれに参加するかどうかの動向が注目されている。(海外ドラマNAVI)
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『ウォーキング・デッド』シーズン11より©Josh Stringer/AMC
『ドクター・フー』シーズン12 (c) BBC Studios