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【インタビュー】『マーゴのマネートラブル』ニック・オファーマン & サディア・グレアムが語る逆境を生き抜く力

2026年4月21日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

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ニック・オファーマン&サディア・グレアム

Apple TVで独占配信中の話題の新作ドラマ『マーゴのマネートラブル』。主演にエル・ファニングを迎え、製作総指揮を務めるのは『ビッグ・リトル・ライズ』などで知られるヒットメーカー、デヴィッド・E・ケリー。さらにケリーの妻で大女優のミシェル・ファイファーがエルの母親を演じている。

本作が描くのは、生活苦という切実な現実に直面し、オンライン・ファンコミュニティ「OnlyFans」で生計を立てることを決意した若きシングルマザー、マーゴの奮闘だ。元プロレスラーの父ジンクスや、彼女を献身的に支える友人スージーといった個性豊かなキャラクターたちが織りなす、最高に「メッシー(混乱)」で、それでいて愛おしいヒューマンドラマに仕上がっている。今回、ジンクス役のニック・オファーマンとスージー役のサディア・グレアムが、本作の魅力を語ってくれた。

完璧ではないからこそ愛おしい、キャラクターたちの素顔

ーーご自身が演じるキャラクターのどんなところに惹かれますか? 他のキャラクターにはない魅力は何でしょう?

サディア・グレアム(以下サディア): 私はスージーの忠実さと、何があっても自分らしくあり続ける勇敢さに惹かれました。彼女は相手をありのままに見つめ、決して色眼鏡で見たり、裁いたりしないんです。そこが彼女の強さだと思います。

ニック・オファーマン(以下ニック): 僕はスージーというキャラクターそのものを愛しているよ(笑)僕が演じるジンクスについては、長年失敗を繰り返してきた彼が、人生の後半戦にしてようやく「どうすれば成功できるか」という答えに辿り着いたという点が気に入っている。それは結局のところ、すべて「情愛」にかかっているんだと、彼はついに理解したんだ。

ーー劇中のジンクスとスージーの関係性は本当に素晴らしいですね。典型的な「父と娘」ではありませんが、どこか憧れを感じさせる一方で、スージーが抱く失望も描かれています。最終的に二人とも非常に人間味あふれるキャラクターになっていますが、一歩間違えればステレオタイプに陥りがちなこの役柄を、どのように深めていったのでしょうか?

ニック: 質問の意図はよくわかります。ただ、僕らにそこまで大きな主導権があったわけではなく、すべては脚本の素晴らしさに尽きるんだ。他の作品なら表面的な特徴だけで片付けられてしまうようなキャラクターに、命を吹き込んでくれた。「問題を抱えた本物の父親」が「本気でコスプレをしているルームメイト」と出会い、二人ともが「マーゴ(エル・ファニング)と赤ん坊のボーディを支えたい」という強い共通の目的を持つ。そうなると、理屈抜きで家族になるしかないんだ。僕が皿を洗っているところに、君がやってきて一緒に洗い始める。それだけで「よし、一緒にやろう」という絆が生まれるようなものだね。

サディア: 本当にその通りです。第1話の最初の1秒から、脚本家たちがその土台を完璧に築いてくれていました。物語の軌跡(アーク)が美しく描き出されていたので、私たちはその世界に入り、セリフを言い、彼らが作ったものを台無しにしないようベストを尽くすだけでした。

マーゴが示すレジリエンスと裁かない心

マーゴのマネートラブル

ーー視聴者は、スージーの視点を通すことで、主人公マーゴをより深く理解できるようになるのでしょうか?

サディア: そう願っています。世の中の人は他人を決めつけがちですよね。でもこのドラマの登場人物はみんな、自分自身と周囲の人々のために、その時々のベストを尽くしています。一人の人間として、そして母親・娘としてのマーゴの「レジリエンス(立ち直る力)」は本当に称賛に値するものです。彼女は人を裁かないし、共感力にあふれている。それでいて、とにかくタフなんです。まだとても若いのに、誰の許可も求めずに自分の道を突き進む。「これをやってもいい?」と聞くのではなく、「私はこれをやる。ついてくるなら歓迎するし、そうでないならいいわ」というスタンス。私にとってマーゴはヒーローです。

ーー『マーゴのマネートラブル』は、困難に直面している女性たちの立ち直る力について、何を伝えていると思いますか?

サディア: 人生はままならないもので、次に何が起きるか分からない。そんな現実を突きつけます。だからこそ、周りの人々に頼ることや、差し伸べられた助けを素直に受け入れることの大切さを教えてくれるんです。また、生きるために下した選択や決断に対して、他人を裁かないことの重要性も説いています。マーゴは息子を育てるために、必要なことをしている母親です。スージーが彼女に対して抱く忠誠心や開放的な心は、本当に美しい。誰もがスージーのような、そしてマーゴのような友人を見つけ、その絆を大切にできることを願っています。

ーー伝説的なミシェル・ファイファーとの共演についても聞かせてください。彼女を見て育った世代には衝撃的だと思いますが、現場はどうでしたか? 彼女が演じるシャイアンのパフォーマンスで印象的だったことは?

ニック: スクリーンで何十年も見てきた伝説のスターと共演するのは、確かにクレイジーな体験だったよ。最初の読み合わせでミシェルの隣に座った時は、さすがに圧倒された。でも彼女は、自分から「実はすごく緊張して、胸がドキドキしているの」と少しお茶目に明かしてくれてね。その瞬間に一人の人間として打ち解けることができたし、それからは最高の友人として一緒にキャラクターを作り上げることができた。

彼女のこれまでのキャリアには素晴らしい役がたくさんある。キャットウーマン役の彼女を見て、僕もムチの扱いを練習しに行ったことがあるくらいだから(笑)でも今回、これほどのキャリアを築いたミシェルが、まだ新しい一面を見せてくれることに驚かされた。自分のコンフォート・ゾーンを抜け出し、普段の彼女からは想像もつかないような強烈なキャラクターを演じて、見事なホームランを打ったんだ。

サディア: 私のお気に入りのミシェル・ファイファー作品は『素晴らしき日』です。今、ちょうどニューヨークで取材を受けていますが、あの映画と同じ街にいることが嬉しくて、セントラル・パークの噴水まで行って「ここで彼女が走っていたんだわ!」と浸ってきました(笑)あんなに素晴らしい映画なのに、今どの配信サービスでも見られないのは納得がいきません。誰か責任者に電話して、すぐに配信するように言ってほしいくらい!

ニック: 僕からも何本か電話を入れておこうかな(笑)

ーーニックに質問です。この物語、そしてジンクスという役において、特に「父と娘の関係」という点では何が最も興味深かったですか?

ニック: いかに複雑で混乱していて、それゆえにリアルであるかという点だね。作品の概要だけを聞けば「元プロレスラーの父、元フーターズ店員の娘、OnlyFansで稼ぐシングルマザーの作家」と、奇抜な設定に聞こえるかもしれない。でも、このドラマは単なるコメディじゃない。脚本家たちの筆致が素晴らしく、観客が自分自身を投影できるほど、キャラクターたちが血の通った人間として描かれているんだ。

ただ機転の利いたセリフを言うタフガイを演じるのではなく、人間の脆さを表現できる。そんな質の高い脚本に出会えた時は、本当に心が動かされるし、演じていて最高に楽しいよ。自分自身が泣いたり笑ったりできる脚本なら、観客にも同じ感動を届けられるチャンスがあると感じるからね。

現代を生き抜く女性たちへのエール、シスターフッドの重要性

マーゴのマネートラブル

ーーマーゴがOnlyFansでコンテンツ制作を始めた時、スージーは迷わず彼女をサポートします。この「シスターフッド(女性同士の絆)」の重要性についてどう考えますか?

サディア: この作品の最も美しい要素の一つだと思います。演じているエルと私も、撮影中はその絆を肌で感じていました。「どうすればこの関係をリアルに作り上げられるか?」と常に模索していましたが、そこには確かなシスターフッドが存在していました。

例えば、化粧室でたまたま居合わせた見知らぬ人同士が、ちょっとしたきっかけで意気投合し、愚痴をこぼしたり必要なものを貸し借りしたりして、瞬時に絆が生まれる瞬間ってありますよね。あの魔法のような特別な感覚です。スージーの「裁かない心」は、今の時代、誰もが学ぶべき大切なこと。彼女たちはまだ大学に通うような若さで、人格形成の真っ最中にあります。その時期に築く友情は、一生モノの価値がある「金粉(ゴールド・ダスト)」のような輝きを放っているんです。

ーー『マーゴのマネートラブル』に取り組む上で、最大の挑戦は何でしたか?

ニック: 最大の挑戦は「平静を保つこと」だったかな。幸い、両親から良い労働倫理を教わったので、心配しすぎて自分を追い詰めることはなかったけれど。やるべき宿題をこなし、セリフを覚え、筋トレをし、レスリングの練習をする。準備さえ整っていれば、本番で成功する確率は高まる。でも一番難しいのは、頭の中で余計なことを考えないようにすることだ。「ああどうしよう、ニコール・キッドマンとのシーンだ、恐ろしすぎる!」なんてパニックにならないようにね(笑)自分のやるべきことに集中して、オートパイロットが作動するようにしておけば、彼女の前でガチガチになってクビになることもないから。

サディア: 私も似ていますね。自分の恐怖心や自己疑念に、すべてを支配されないようにすることでした。LAでの6〜7ヶ月に及ぶ撮影は初めての経験でしたし、このレベルのキャストとクルーに囲まれて「絶対に台無しにしたくない」と怯えていました。

救いだったのは、監督のダーブラ・ウォルシュです。以前『バッド・シスターズ』でご一緒した彼女が、「大丈夫、あなたは平気よ」と声をかけてくれたことが、大きなセーフティーネットになりました。

なぜジンクスは「不完全な父親」としてパズルのピースにハマったのか

マーゴのマネートラブル

ーーニック、ジンクスというキャラクターは、マーゴの混沌とした人生にどうはまっていくのでしょう? また、これまでのキャリアで演じる機会がなかったような、新しい発見はありましたか?

ニック: ジンクスがどうフィットするか……。それはディケンズの小説のようなんだ。脚本チームが、複雑に絡み合う物語をジグソーパズルのように見事に組み上げてくれた。マーゴが子どもを育て、満たされた人生を送るために欠けていたピース、それが「父親像」だった。表面上、ジンクスはそのピースにぴったりはまるように見える。最初はみんな「ああ良かった、お父さんが来てくれた」と安心するんだ。でも、スヌーピーのチャーリー・ブラウンがフットボールを蹴ろうとして転ぶみたいに、現実はそう甘くない。ジンクス自身が問題を抱えていて、実は彼女が父親を必要としている以上に、彼の方が親という存在を必要としていることが分かってくる。

そんな欠点と強みが共存する美しいシーンを演じられたのは、俳優としてこの上ない喜びだった。僕はただ、脚本家の才能を表現するための器に過ぎないと思っているし、こうして皆さんに作品を届けられることに感謝しているよ。

ーー最後になりますが、「取り戻された愛の力」は非常に重みのあるテーマだと感じました。型にはまった家族の形だけが、人生の困難を乗り越える助けになるとは限りません。この点について、ご自身の経験や考えを聞かせてください。

サディア: 愛には本当にたくさんの形があります。中でも私の中に強く残っているのは「友情という名の愛」です。着実で、揺るぎなくて、見返りも求めない。ただ「あなたが素晴らしいと思うから、私はここにいる。必要ならいつまでもそばにいるわ」という無条件の愛。それがどれほど人を救うか、この作品を通して改めて感じました。

ニック: 素晴らしい意見だね。僕はイリノイ州の大家族で育った。農家や看護師、教師、救急隊員、クラフトビール職人……。最高の家族だったけれど、10代の頃には「ここではないどこか」へ行きたいと願っていた。家族がくれた教訓を胸に、外の世界を見たかったんだ。「どうしてここにはゲイの友人がいないんだろう?」「なぜ黒人の同級生が一人しかいないんだろう?」という疑問への答えを探して、演劇の世界に飛び込んだ。世界をより良く理解し、お互いを癒すために何かを作りたい。その思いでずっと活動してきたし、この物語もまさにその延長線上にある。僕の好きな作家ウェンデル・ベリーは「すべては情愛(アフェクション)にかかっている」と言った。今は企業が人々を孤立させ、画面の中だけで生活させようとする時代だけど、それは間違っている。スマホやネットが普及する前、僕らには「お互いの存在」があった。みんなで知恵を出し合って、「誰がパンを持ってる? 誰がハムを持ってる? サンドイッチを作ろう、愛してるよ」と言い合える関係。それこそが、今僕らが最も必要としているものなんじゃないかな。

【編集後記】

ニック・オファーマンの言葉にある「すべてはアフェクションにかかっている」というメッセージは、デジタルで孤立しがちな現代の私たちに強く響きます。凸凹なキャラクターたちが、ぶつかり合いながらもサンドイッチを一緒に作るような絆を築いていく姿。本作は、新しい家族の形と、明日を生きるための強さの秘訣を教えてくれるはず!

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Photo:素材提供 Apple TV

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AKN

海外ドラマNAVI編集部。元LA在住、海ドラ歴25年以上で私生活では二人の子どもを育てるワーママ。女性が活躍するシリーズやLGBTQ作品、タブーをうまく笑いに変えてしまうシニカルなコメディが大好物。アクションより、日常を切り取ったような作品が好みなので社会派ドキュメンタリーや恋愛リアリティショーも好き。

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