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“赤ちゃんを育てることになったパリピなゲイの青年” 保守的なポーランドに一石を投じるHBOによる革新的ドラマ

2026年3月29日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

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保守的な価値観が根強く残るポーランドにおいて、ある一作のドラマが新たな議論を巻き起こそうとしている。HBO Maxのオリジナルシリーズ『Pround(原題)』は、責任を避け自由奔放に生きてきた若きゲイの男性、フィリップが主人公だ。物語は、悲劇によって亡くなった姉の赤ん坊を、彼が図らずも育てることになるところから動き出す。

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「これまでに類を見ない」社会の分断を埋める試み

「これは我々の使命の一部でもある。これまでにこのようなドラマは存在しなかった」プレミア上映を前に、主演俳優のイグナツィ・リス(『目覚めれば』)は米Varietyにそう語った。

イグナツィは、LGBTQ+の権利や家族のあり方というテーマが現代社会を分断し続けている現状を指摘した上で、「本作は対立する両側面を示し、互いに対話が可能であることを証明するチャンスになる」と、作品が持つ社会的意義を強調している。

本作のクリエイターであり、監督・脚本も務めるカロール・クレメンテヴィチもその思いを共有する。カロールは「ワルシャワで実際に起こり得る、真実味のある物語を描きたかった」と語り、特定のメッセージを一方的に押し付けるのではなく、マイノリティが直面する現実を丁寧にすくい上げた。

政治的背景と一人の人間としての描写

現在のポーランドにおいて、同性カップルの権利に関する議論は、入り口にすら立っていないのが現実だ。カロールは「我々がどのような場所に住み、マイノリティがどう扱われているかは熟知している」と述べつつも、脚本執筆時にはあえて反対側の立場も理解しようと努めたという。

「この作品を観てすぐに意見を変える人はいないかもしれない。しかし、主人公を単なる性的指向の象徴ではなく、一人の人間として見てくれるかもしれない」。カロールがそう語る背景には、生活の隅々にまで影響を及ぼす過酷なホモフォビア(同性愛嫌悪)への危機感がある。政治を避けては通れない状況下で、主人公フィリップもまた、その荒波に翻弄されていく。

突然の親という役割への戸惑いと成長

物語の着想源は、カロール自身の身近な体験にあった。兄に息子が生まれた際、奔放だった兄が瞬く間に親としての役割に順応していく過程を目の当たりにし、「人は特定の役割においていかに早く成長できるのか」という点に興味を抱いたという。

しかし、劇中のフィリップは親になる準備など微塵もできていない。夜通し遊び歩く「パーティーピープル」だった彼が、逃げ場のない現実に直面する。イグナツィは、フィリップというキャラクターについて「自分を見失っていた人物だが、最も重要なのは彼に愛や共感の能力が備わっていることだ」と分析する。

孤児として育った過去を持つフィリップは、姉の子どもに自分と同じ思いをさせたくないと奮闘する。イグナツィは、役を理解していく過程で「自分たちに大きな違いはない」と気づいたといい、それこそが本作の普遍的なメッセージであると付け加えた。

孤独を救う選ばれた家族という絆

フィリップの奮闘は孤独なものではない。彼の傍らには、自ら選び取った絆で結ばれた「選ばれた家族(クローズン・ファミリー)」や友人たちが寄り添う。

キャストには、マリア・ソボチンスカ(『Sexify/セクシファイ』)、カミル・ストゥドニツキ(『Recall/ねじれた記憶』)、パヴェウ・トマシェフスキ(『忘れられし愛』)、マヤ・オスタシェフスカ(『ワルシャワ、二つの顔を持つ男』)といった実力派が名を連ねている。イグナツィは、社会的に排除された人々が集まり、支え合う姿を「不完全な人々による完璧な物語」と表現し、その温かさを称賛した。

カロールは、本作の核心にあるのは「愛」だと断言する。「子どもが大人を必要とするだけでなく、大人もまた子どもを必要としている。この子どもが彼を救うのだ。どれほど古臭く聞こえたとしても、結局のところ、愛こそが最も重要なものなのだから」。

厳しい現実を突きつけ合いながらも、決して裁きや排除をしない。そんな「選ばれた家族」が織りなす物語は、分断の時代を生きる私たちに、対話と愛の可能性を問いかけている。

主演のイグナツィ・リスが出演するドラマ『目覚めれば』はNetflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:Variety

Photo:Instagramアカウント@hbomaxplより

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海外ドラマNAVI編集部

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