Netflix肝入りの医療ドラマ『パルス』、各メディアの評価とは？

Netflixが『グレイズ・アナトミー』の人気を受けて製作した、一話完結型の医療ドラマ『パルス』。Netflixにとって初の試みとなるこの話題作を、各メディアはどのように評価したのだろうか？

『グレイズ・アナトミー』路線を狙うも「退屈」

4月3日（木）よりリリースされた全10話の『パルス』の舞台は、フロリダ州マイアミにあるマグワイア病院の外傷センター。チーフレジデントのザンダー・フィリップスをセクシャルハラスメントで告発した3年目のレジデントのダニー・シムズを中心に、二人の間で何が起きたのか、また患者の治療や同僚の関係が描かれる。

『パルス』はNetflixにとって珍しい一話完結型のシリーズということで注目されていたが、批評家の評価は芳しくない。米レビューサイトRotten Tomatoesの批評家スコアは、11日時点で48％だ。そのほかの主要エンターテインメントメディアも手厳しい評価を下しており、以下でいくつか紹介しよう。

・英Digital Spy
「人間関係とメインキャラクターが番組の核心であるべきなのに、『パルス』はその点を忘れているように感じる。とはいえ、完璧ではないにしても、ある程度はしっかり仕事をしており、最終的には傷を癒すにしろ癒さないにしろ、まずまずの場所に辿り着く」

・米The Wall Street Journal
「まるでカーレースゲーム『ヒート』のハーフタイムに臓器移植を3回行おうとするように、『パルス』は少しやりすぎだ」

・米Vulture
「実際のところ、これは何でもない。単に多くの優れた番組をブレンダーに詰め込み、特定の味や食感を認識できないほど粉々に“パルス処理”された、イライラさせられるゴチャ混ぜの代物にすぎない」

・米The Hollywood Reporter
「医療ドラマとメロドラマの融合という点で、『グレイズ・アナトミー』と類似している。そう見ると同じ欲求を満たすには十分だが、病院ドラマの殿堂に名を連ねるほどの満足感はまだない」

・米The Chicago Tribune
「この番組は（ストーリーとして）退屈なだけではない。視覚的にも退屈だ」

・米Variety
「安定した演技にもかかわらず、ひどく整っていないストーリーとセクシャルハラスメントの酷い描写、そしていくつかの耐えがたいキャラクターにより、決して楽しい視聴体験とはならない」

・加The Globe and Mail
「バカげた戯れや、血を流している事故の被害者の描写に我慢できるなら、メロドラマ風で楽しめる作品だ」

このように『パルス』の評価は総体的に振るわなかったが、Netflixで最も視聴されている番組の一本としてランクインしている点は見逃せない。英Digital Spyによると、『パルス』はドラマシリーズのランキングで4位に食い込んでいる。

Netflixでは評価が高くても視聴数が悪いと即キャンセルとなるが、手厳しい評価でも数字が伴っているため、『パルス』がシーズン2へ更新される可能性はあるかもしれない。

一話完結型の医療ドラマ『パルス』は、Netflixで独占配信中。（海外ドラマNAVI）

参考元：英Digital Spy①、Digital Spy②