2010年代を代表する人気ドラマ『ウォーキング・デッド』シーズン7でニーガンに惨殺されたキャラクターを演じたキャストが、スピンオフに出演する可能性に言及し、思い描いているプロジェクトの詳細を語った。
オリジンストーリーのアイデアがあった
シーズン7で非業の死を遂げ、視聴者に大きなショックを与えたのは、マイケル・カドリッツ演じるエイブラハム・フォードだ。シーズン4で初登場したエイブラハムは、ユージーンとロジータと行動を共にしてサバイバルを続けていたが、後にリック・グライムスたちのグループに加わり人気キャラクターとなった。しかしシーズン7第1話「惨き鉄槌」で、エイブラハムはニーガンに有刺鉄線を巻いたバットで撲殺されるという、無残な最期を迎えた。
米Screen Rantのインタビューで、『ウォーキング・デッド』ユニバースに復帰する意志があるかどうか質問されたマイケルが「100%ね」と回答し、こうコメントを続けている。
「このことについては前にも話をしたけど、あの世界が大好きなんだ。素晴らしい時間を過ごしたからね。あれほど楽しい撮影現場を経験したことは、その前にも後にもなかったと思う。参加できて最高だったし、ある時点で、『ウォーキング・デッド』ユニバースに関する話が持ち上がったことがあった。『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』と呼ばれていたと思う。6話が製作されて、まるで『ブラック・ミラー』のような代替ユニバースだった。製作チームが持っていた──今も持っている脚本には、エイブラハムのオリジンストーリーのようなものがあって、以前に彼らはそのことについて話合っていたんだ。もし、彼らがその脚本を手に僕の元へ来て、すべてのタイミングが合うならば、もちろんやりますよ。彼らのことが大好きだし、一緒に仕事をするのは楽しかったからね」
『テイルズ・オブ・ザ・ウォーキング・デッド』は、“黙示録”の数ヵ月後から数年後に至る様々な時間軸で、本家とは全く異なる場所で終末世界を生き抜く人々に迫る1話完結型のオムニバスドラマシリーズ。全6話となるシリーズでエイブラハムの物語は描かれなかったが、当初は彼のオリジンストーリーを描くアイデアが存在していたようだ。
マイケルは、シーズン7以降にフラッシュバックのシーンなどにも登場しなかったが、シーズン9~11にかけて4話でエピソード監督を務めている。『ウォーキング・デッド』に参加し続けただけでなく、本家シリーズ終了後も、人気キャラクターを主人公にした『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』や『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』などが誕生しているため、エイブラハムを描くスピンオフのアイデアが再浮上してもおかしくないだろう。
マイケル・カドリッツそのほかの出演ドラマ
番組を卒業後にマイケルは、1970年代を舞台にしたファミリーコメディドラマ『The Kids Are Alright(原題)』に主演。『羊たちの沈黙』の続編ドラマ『クラリス』に司法省監査次官補のポール・クレンドラー役でレギュラー出演し、『スーパーマン&ロイス』ではアイコン的なヴィラン、レックス・ルーサー役を演じている。
いつの日か、エイブラハム役を再演するマイケルの姿を目にできることを期待したい。
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Photo:『ウォーキング・デッド』©Gene Page/AMC