『SHOGUN 将軍』キャストが撮影秘話明かす！真田広之を「天才だなと思った」【イベントレポート】

2024年4月27日 2024年4月28日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

ハリウッドが描く時代劇の”革命“的存在となった『SHOGUN 将軍』はついに最終話を迎え、4月24日（水）にはキャストと共にフィナーレを追体験できる第9話＆最終話上映イベントが開催。今回はその様子をお届けする。

『SHOGUN 将軍』第9話＆最終話上映イベント【レポート】

イベントには虎永に忠義を尽くす剛将、戸田広松役の西岡德馬、ブラックソーンの船が漂着した漁村の領主であり樫木藪重の甥、樫木央海役の金井浩人、広松の孫で、夫と子に先立たれ、後に按針の正室となる、宇佐見藤役の穂志もえか、働き者の村長でキシリタン、実は裏の顔を持つ村次役の竹嶋康成、武将たちを魅了する一流の遊女、菊役の向里祐香、乱世を生き抜く茶屋の女主人、吟役の宮本裕子、虎永の正室で一族を母として陰から守る、桐の方役の洞口依子ら、圧倒的な演技で世界を唸らせたキャスト陣が集結した。

プロデューサー＆ハリウッド初主演を務める真田広之が“日本人として日本の文化を正しく世界へ紹介したかった”という並々ならぬ想いを込めて制作がスタートした本作。長い期間、撮影の苦楽を共にしたキャスト陣が再集結し、フィナーレを華々しく飾る舞台に登壇できたことに西岡は「ファミリーができあがってますから。なんせ撮影で10か月いた人もいるので。本当にファミリーと孫です（笑）」と、今もなお交流が続いているというキャストたちを“ファミリー”と呼び、再び会えたことに感慨深い様子。

樫木藪重を演じる浅野忠信との共演シーンが多かった金井は、「日々学びでいつも感動していました。お芝居以外では役やシーン、プライベートのことも含め話していました。現場以外は散歩や食事、遠出、電話したり、撮影内外ですごく濃い時間を過ごしました。本当に大好きで、撮影終盤の方は終わってしまう悲しさと、浅野さんと離れてしまうというのがもう…やってられなかったですね（笑）恋してるんじゃないかなと思いました」と、撮影現場での浅野との思い出を語った。本作を経て金井は海外に挑戦したいという想いが強くなったそうで、浅野から「浩人ならできるよ」と声をかけられたのがモチベーションになっていると言い、二人は撮影を経て特別な関係になったようだ。

さらに本作は、吉井虎永VS石堂和成の戦いだけではなく、“宿命”に立ち向かう“女たちの戦い”やそれぞれの想いや宿命を背負い強く生きる女性たちの深いドラマにも絶賛の声が上がっている。第4話の熱演が話題となり、今各国の映画・配信作品のレビューサイトでエミー賞の本年度助演女優賞に推す声も多い穂志は「もうびっくり。びっくりしてます（笑）」と2度繰り返すほど予想外の反響に自身も驚きを隠せない様子。

「私に留まらず色々な方たちが評価されていますし、私一人じゃ何もできなかったので、私を藤たらしめたのはスタッフのみなさん、共演者の方々であり、『SHOGUN』において環境や人に恵まれたことが形として見えているのかなと、感謝の気持ちでいっぱいです」と、改めて一緒に仕事をしたキャストやスタッフに感謝の気持ちを伝えた。

藤の祖父を演じた西岡は、「素敵なことだよね。もえかとのシーンでどうしていいかわからないとなっていた時に、もう気持ちでやろうと。時代劇をやると、大体形から入るものが多いんですよ。だけどその形からよりも、中から作ろうって。後から形ができればいいかなみたいなって、彼女は気持ちで言ってくれたから、こっちも芝居がすごくやりやすかったし、良かったと思うよね」と、先輩として穂志のサポートをしつつ彼女が熱心に撮影に向き合っていたエピソードを披露。穂志は、不安もあった中で心強い共演者と演技ができて良かったと振り返った。

さらに戦国時代の一流の遊女という難しい役どころを演じた向里は、「遊女だと納得してもらえるような役作りをしないとと思って、日舞を習ったり新橋の芸子さんを紹介して頂いて目線の使い方や、どういう風に見せたら色気が出るかを教わったりして準備していました」と役作りを振り返り、吟役の宮本は「ほぼ誰かと1対1のシーンが多く、金井さん、アンナちゃん、真田さんだったりが相手なので負けてられないなと。役に入り込み過ぎて、常にギンギンなので、撮影が終わっても夜寝られないこともあったんですよね。血が頭にのぼっちゃってて」と、役に没頭したエピソードを話し、「女性がたくましく、遠慮なく生きている姿が描かれている作品っていうことが素晴らしいと思います」と、女性たちの生き様や戦いなど本作ならではの見どころをアピールした。

一方で本作に出演する若手の『SHOGUN』チームは仲が良かったそうで、西岡はキャスト陣とピクニックに行った仲良しエピソードを話し、向里は「海外だったのでみんな自然に協力し合うというか、チームができていた感じはありましたね。みんなで支え合っていました」と語り、苦楽を共にしたキャスト陣は固い絆で結ばれているようだ。さらに村次役の竹嶋が最終話の見どころを「大きい画面で見ると、女性はより美しく、男はそれなりに美しく見えます（笑）（見所は）そうですね…私です（笑）」と言うと、会場は笑い声に包まれた。

虎永の正室であり一族の母として陰から支える桐の方役の洞口は、座長として『SHOGUN』チームを引っ張ってきた真田と撮影で会った時に「20歳くらいの時に会ってるんだよ！」と声をかけられたそうで、撮影時に役について悩んでいた際に真田から「“お互い、長くやっていればいろんなことあったよね。それをお互いのこの二人の夫婦の役に投じるっていうのはどう？　良くない？”って言われた時にね、この人ってすごい天才だなと思ったの」と思わぬ提案があったと、知られざる撮影エピソードを話す。すべてにおいて全力を注ぐ頼もしい真田の存在があったからこそ、作品の完成に向けてチームが一丸となって撮影を乗り切ることができたのだ。

そして華々しいフィナーレを迎える本イベントに、プロデューサー＆ハリウッド初主演を務める真田からサプライズメッセージが到着！　彼からの手紙が代読されると、西岡が「元気でいてくれれば。9、10話は天から見てるよって連絡したかったからちょうど良かった」と、俳優として主人公・虎永を見事に演じ切り、プロデューサーとして作品を成功まで導いた真田への熱い感謝の想いを語った。

真田広之　サプライズメッセージ全文

本日はご来場頂きありがとうございます。
只今ニューヨークにて将軍フィナーレのキャンペーン中の為、伝書鳩にコメントを託しました。
現場での熱い想いは、ご登壇の素晴らしいキャストの皆さんが語って下さる事と思いますが、大スクリーンで最後の二話をご覧頂ける事を大変嬉しく思います。ごゆっくりお楽しみ下さい。

吉井虎永　事　
真田広之

そしてこの日限りで実施されたプレゼント抽選会では、キャストのサイン入りグッズなどの特別セットが10名に届けられ、会場は大いに盛り上がった。

西岡が「ハリウッドで作った日本の時代劇を見て、ダメだなと思ったこともありました。そうなるのは絶対にやめようと真田と二人で話してきて、それが叶ったと思います。この作品はハリウッドが制作した時代劇NO.1だと自負しています。今日はこの大きなスクリーンでゆっくりじっくりご堪能ください」と、これから第9話＆最終話を鑑賞する観客へ言葉を届け、会場からは大きな拍手が贈られた。

最後は本作がさらに世界へ羽ばたくようにと願いを込め、西岡が「皆のもの、最終話まで見届ける覚悟はできておるか！　エイ！　エイ！」と『SHOGUN』お馴染みの掛け声を高らかに響かせ、キャスト陣＆会場の観客が一体となって「オー！」と掛け声で締めくくり！　会場の熱気は冷めやらぬまま、第9話＆最終話上映イベントは幕を閉じた。