ベネディクト・カンバーバッチ、最新主演ドラマ『エリック』で泣いた理由とは?

人気ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』やマーベル映画『ドクター・ストレンジ』などの主演で知られるベネディクト・カンバーバッチが、最新主演ドラマ『エリック』で泣いた理由を明かしている。

深い絆を築いた

全6話となるNetflixのリミテッドシリーズ『エリック』の舞台は、1980年代のニューヨーク。子ども番組『Good Day Sunshine』の人形師、ヴィンセント・サリヴァンの9歳になる息子エドガーが通学途中に行方不明になってしまう。失意のどん底に落とされたヴィンセントは、息子が描いた青いモンスターのエリックにすがりつき、エリックをTVに映せばエドガーが帰って来ると信じ込むようになる。破壊的な行動で家族や友人が離れていくなか、ヴィンセントは妄想の中で現れた身長2メートルの青いモンスターの人形エリックに導かれ、息子を探すために旅立つ。

Netflixの待機作を紹介するイベント「Next on Netflix」に登壇したヴィンセント役のベネディクトが、青いモンスターを操るオリーと彼のオペレーターチームの仕事に言及し、「彼の仕事ぶりに気づいた日に、文字通り泣いてしまいました」と振り返った。ベネディクトの説明によると、青いモンスターのヘッドギアの目の部分には、中に入っている俳優が外側からも含めた周囲を見渡せるよう、4つの異なるポイントを連続して映せるカメラが搭載されているのだという。そのカメラを通すとモンスターの中に入っている俳優は、自分が演技空間を動いている様子を、視聴者と同じ視点で確認できるとのこと。

その技術と、着ぐるみの中に入っていながらも転んだり、物につまずいたりすることなく演技をする俳優の技量に感動したベネディクトは、「それは奇跡的なスキルだし、僕たちは非常に深い絆を築きました」と語った。物語上だけでなく、撮影中もヴィンセント役のベネディクトとエリックは特別な繋がりを持ったようだ。

また、ベネディクトは本シリーズが取り組んだテーマについて、「この作品は子育てや結婚、メンタルヘルス、エイズの流行のほか、現在も社会が抱えている同性愛嫌悪や人種差別の危機など、現実世界の数多くの問題に根差しています。いろいろなことが起こりますが、この世界に語りかけているのです。 悲しいかな、一般的にあまり馴染みのない問題を詰め込んでいるわけではありません」と語った。

主演のベネディクトのほか、『トランスペアレント』『GIRLS/ガールズ』などで知られるギャビー・ホフマン、『レジェンド・オブ・トゥモロー』でギデオン役を演じたエイミー・ルイーズ・ペンバートン、マッキンリー・ベルチャー三世 (『パッセージ』)、ジェフ・ヘフナー(『シカゴ・メッド』)らが出演する。

ベネディクト・カンバーバッチが主演するドラマ『エリック』は、2024年にNetflixで配信開始予定。(海外ドラマNAVI)

Photo:©Netflix