長引いたストライキの影響で2024~2025年シーズンへ延期されるドラマは?

7月14日に始まった、全米映画俳優組合・米テレビ・ラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)と映画テレビプロデューサー同盟(AMPTP)間のストライキが、ようやく暫定合意に達したとの朗報が届いた。4ヵ月近くにわたって続いたストライキの影響で数多くの作品の製作が先延ばしになった結果、いくつもの新作ドラマのお披露目が2024~2025年シーズンへ延期されることになったと、米Deadlineが伝えている。

ザカリー・クイントやキャシー・ベイツの主演作も

2024~2025年シーズンへリリースが延期された主な新作ドラマは、以下の通り。

■『Dr.Wolf(原題)』
米NBC製作の医療ドラマは、『HEROES/ヒーローズ』のサイラー役で知られるザカリー・クイント主演。英神経学者オリバー・サックスがその知識と経験を生かして発表した書籍「妻を帽子とまちがえた男」「火星の人類学者」を基に、革命的な神経科医がインターンチームとともに、未開拓分野となる人間の心を探検しながら、自身の間関係や精神的な問題にも取り組んでいく姿を追う。

■『Rescue: Hi-Surf(原題)』
多くのサーファーに人気を博しているハワイのオアフ島にあるノースショアを舞台に、同エリアで活躍するライフガードを描く米FOXの作品。ジョン・ウェルズ(『ER 緊急救命室』『シェイムレス 俺たちに恥はない』)がクリエイターを務め、マット・ケスター(『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』)がショーランナー・製作総指揮・脚本を兼任。ウェルズが最初の2話でメガホンを取る。

■『Matlock(原題)』
1980年代後半から1990年代半ばにかけて放送されたミステリードラマ『Matlock(原題)』の主人公マットロックを男性から女性に変えて米CBSがよみがえらせた。主人公は弁護士のマデリーン・マットロック。一流法律事務所に再就職した彼女が狡猾な戦術で勝訴を勝ち取り、悪事を暴いていく姿が描かれる。『ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所』『アメリカン・ホラー・ストーリー』などで知られるベテラン女優、キャシー・ベイツが主演。

■『Poppa's House(原題)』
ドラマ版『リーサル・ウェポン』のデイモン・ウェイアンズと『New Girl ~ダサかわ女子と三銃士』のデイモン・ウェイアンズ・Jrが親子共演するCBSのコメディドラマ。友好的な形で妻と離婚し、人気トークラジオの司会者を務めるポッパが、仕事では新しい女性共演者に挑まれ、家庭では成人した息子の世話に追われながら、良き父親であろうと奔走する姿がコメディタッチで綴られる。

一方、下記2本の新作ドラマは、予定通り2023~2024年のミッドシーズン公開で進められるようだ。

■『Elsbeth(原題)』
人気リーガルドラマ『グッド・ワイフ』の第2弾スピンオフ。本家と第1弾スピンオフ『グッド・ファイト』にゲスト出演したキャリー・プレストン演じるエルズベス・タシオニを主人公に描く。型破りなエルズベスが特異なアプローチをもって、ニューヨーク市警と協力して犯罪者を捕まえるべく奮闘する。キャリーがエルズベス役で続投する。

■『Tracker(原題)』
『THIS IS US/ディス・イズ・アス』のケヴィン・ピアソン役でブレイクしたジャスティン・ハートリー主演のドラマ。「ボーン・コレクター」などで知られる人気ミステリー作家ジェフリー・ディーヴァーの小説「ネヴァー・ゲーム」を元にしており、主人公は、追跡能力に秀でる一匹狼のコルター・ショウ。彼は犯罪を解決して行方不明者を見つけるために警察と市民に協力し、古いスクールバスで全米中を旅するが、事件に巻き込まれて自身の命を危険に晒すことになる。

ストライキは暫定合意に達して一応終了となったが、SAG-AFTRAの理事会が暫定協定に署名した後、16万人の有資格組合員が新協定の可決について投票し、可決された時点で正式なものとなる。よって、これらの新作シリーズは投票終了後からキャスティングや舞台セット構築などを行うことになるため、撮影開始までに6週間以上かかると見込まれている。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline