過去に自らもアメコミ映画のオーディションを受けたことがあるというジェレミー・アレン・ホワイト(『シェイムレス 俺たちに恥はない』)が、若手俳優がアメコミ大作に起用されることの危険性を訴えた。米Varietyが伝えている。
ブレイクしたら即アメコミ作品出演、という風潮に物申す
米Showtimeで11シーズン続いたコメディドラマ『シェイムレス』のリップ・ギャラガー役で知られ、最近では米FXのドラマ『一流シェフのファミリーレストラン』で本年度エミー賞主演男優賞にノミネートされているジェレミー。現在32歳の彼が男性向け雑誌GQ誌のインタビューの中で、ハリウッドの主流となっているアメコミ大作に参加するための打ち合わせにかつて参加したもののスムーズにいかなかったと明かした。
「マーベル系の映画の打ち合わせに参加したことがあったけど、そこで反抗的な態度を取ってしまった。完全に誤った振る舞いをしてしまったよ」と話すジェレミー。その企画に対する懐疑心を打ち合わせに持ち込んでしまい、先方に「僕があなたたちの映画をやるべき理由を教えてほしい」と言ったという。「彼らは“出てけ”って雰囲気になって、僕も“言われなくてもすぐに”って感じだった」と当時を振り返った。
「俳優のキャリアの絶頂期が、ああいった場所で終わりを迎えることに困惑している」とスーパーヒーロー映画というジャンルについてコメント。「こうした映画を撮るために本当に優れた映画製作者が起用され、俳優に関しても同じように素晴らしい人が集められているのは明らかで…。僕は自分がやりたかったように振る舞ったんだ」と話し、後悔はしていないようだ。
若手俳優がブレイクするとすぐさまマーベルやDCに引き抜かれ、スーパーヒーロー映画に出演する機会を与えられるという昨今の風潮を危惧するジェレミー。犯罪ドラマ『ナイト・オブ・キリング 失われた記憶』でエミー賞を受賞した翌年にマーベル映画『ヴェノム』で悪役を演じたリズ・アーメッドと初めて会った時には、「いつ、マーベルの映画に出演するつもり?」と彼から聞かれたそうだ。
しかしジェレミーは“制作費2500万ドルの人間ドラマこそが、ほとんどの俳優が作りたいと思うもの”と考えており、彼自身も関心を抱いているのは大金をかけたスーパーヒーロー映画ではなく比較的低予算でも良質の作品に出演することだ。近年活躍が目覚ましい制作会社のA24が手掛ける伝記映画『The Iron Claw(原題)』も待機中だ。『不都合な理想の夫婦』で監督・脚本を担当したショーン・ダーキンがメガホンを取り、ザック・エフロンなども出演する同作でジェレミーが演じるのは、バイク事故でキャリアを狂わされたプロレスラーのケリー・フォン・エリック。実在した人気レスラーを演じるためにジェレミーは筋肉を40ポンド(約18kg)も増やしたそうだ。(海外ドラマNAVI)
参考元:米Variety
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Photo:ジェレミー・アレン・ホワイト(『シェイムレス 俺たちに恥はない』)©Warner Bros. Entertainment Inc.