ベン・ウィショーやケイト・ウィンスレットが英国アカデミー賞受賞!

5月14日にロンドンで第69回英国アカデミー賞(BAFTA賞)テレビ部門の授賞式が行われ、日本でもおなじみの作品、スターも受賞した。米Varietyなど複数のメディアが報じている。

激戦を制したベン。ケイトは娘と歓喜

ドラマ部門の主演男優賞に輝いたのは『産婦人科医アダムの赤裸々日記』のベン・ウィショー。『レスポンダー 夜に堕ちた警官』のマーティン・フリーマン、『窓際のスパイ』のゲイリー・オールドマン、『ピーキー・ブラインダーズ』のキリアン・マーフィー、『ブラック・バード』のタロン・エジャトンら強敵を抑えて3度目の受賞を果たした。過去2度は『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』で主演男優賞、『英国スキャンダル ~セックスと陰謀のソープ事件』で助演男優賞を手にしている。なお、『産婦人科医アダムの赤裸々日記』は作品賞(ミニシリーズ)の有力候補でもあったが、そちらは同じ英BBC制作のミュージカルドラマ『Mood(原題)』に敗れた。

対する主演女優賞は『I AM ルース』のケイト・ウィンスレットが獲得。ただし、これまで英国アカデミー賞の映画部門で3度(『いつか晴れた日に』『愛を読むひと』『スティーブ・ジョブズ』)受賞しているケイトにとっては、作品賞(TV映画)に選ばれた時の方が感慨深い瞬間になったかもしれない。実の娘ミア・スレアプレトンと同作で親子共演したケイトは、作品賞のトロフィーを受け取るため娘とともに壇上に上がり、ミアは涙を流していた。ケイトはさらに主演女優賞を手にした際、「ミア、私たちやったわよ」と娘に呼びかけている。

なお、『レスポンダー』はマーティンの主演男優賞のほか、助演男優賞、助演女優賞、作品賞(ドラマ部門)などでもノミネートされていたものの、歓喜を味わうことはできなかった。

英国以外の作品を対象とする作品賞(インターナショナル)では、日本でも放送・配信されている作品(『一流シェフのファミリーレストラン』『ウェンズデー』『パリ 1986』『Pachinko パチンコ』『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』)が並ぶ中、Netflixで歴代2番目に視聴された作品となった『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』が制している。

なお、この日のスターたちのファッションは無地でモノトーン中心。ケイトは首元のカットがアシンメトリーな黒のドレス、『ザ・クラウン』のイメルダ・スタウントンはエレガントな青紫のドレス、ベンはノータイに白シャツと黒のスーツ、キリアンはシャツもスーツも靴もすっきりしたデザインの黒一色、タロンはジェームズ・ボンドのような黒スーツに白シャツと蝶ネクタイ…とシックでシンプルなスタイルが多数を占める中、マーティンは柄物でチェックのジャケットを身に着けていた。

第69回英国アカデミー賞 主な受賞結果(★…受賞者)

■主演男優賞(ドラマ部門)
★ベン・ウィショー『産婦人科医アダムの赤裸々日記』
・チャスク・スペンサー『The English(原題)』
・キリアン・マーフィー『ピーキー・ブラインダーズ』
・ゲイリー・オールドマン『窓際のスパイ』
・マーティン・フリーマン『レスポンダー 夜に堕ちた警官』
・タロン・エジャトン『ブラック・バード』

■主演女優賞(ドラマ部門)
・ビリー・パイパー『超サイテーなスージーの日常』
・イメルダ・スタウントン『ザ・クラウン』
★ケイト・ウィンスレット『I AM ルース』
・マキシン・ピーク『Anne(原題)』
・サラ・ランカシャー『ジュリア -アメリカの食卓を変えたシェフ-』
・ヴィッキー・マクルア『WITHOUT SIN 罪なき者』

■主演男優賞(コメディ部門)
・ダニエル・ラドクリフ『Weird: The Al Yankovic Story(原題)』
・ジョン・ポインティング『Big Boys(原題)』
・ジョセフ・ギルガン『Brassic(原題)』
★レニー・ラッシュ『Am I Being Unreasonable?(原題)』
・マット・ベリー『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』
・スティーヴン・マーチャント『The Outlaws(原題)』

■主演女優賞(コメディ部門)
・デイジー・メイ・クーパー『Am I Being Unreasonable?(原題)』
・ダイアン・モーガン『カンク・オン・アース ~フィロミナ・カンクとお勉強~』
・ルーシー・ボーモント『Meet The Richardsons(原題)』
・ナターシャ・ディミトリウ『Ellie & Natasia(原題)』
★シヴォーン・マクスウィーニー『デリー・ガールズ ~アイルランド青春物語~』
・タジ・アトウォル『Hullraisers(原題)』

■助演男優賞
★アディール・アクタル『刑事シンクレア シャーウッドの事件』
・ジャック・ロウデン『窓際のスパイ』
・ジョシュ・フィナン『レスポンダー 夜に堕ちた警官』
・サリム・ドゥ『ザ・クラウン』
・サミュエル・ボトムリー『Somewhere Boy(原題)』
・ウィル・シャープ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』

■助演女優賞
・アデラヨ・アデダヨ『レスポンダー 夜に堕ちた警官』
★アンヌ=マリー・ダフ『バッド・シスターズ』
・フィオナ・ショウ『キャシアン・アンドー』
・ジャスミン・ジョブソン『トップボーイ』
・レスリー・マンヴィル『刑事シンクレア シャーウッドの事件』
・サフロン・ホッキング『トップボーイ』

■作品賞(ドラマ部門)
★『バッド・シスターズ』
・『レスポンダー 夜に堕ちた警官』
・『刑事シンクレア シャーウッドの事件』
・『Somewhere Boy(原題)』

■作品賞(コメディ部門)
・『Am I Being Unreasonable?(原題)』
・『Big Boys(原題)』
★『デリー・ガールズ ~アイルランド青春物語~』
・『Ghosts(原題)』

■作品賞(TV映画)
★『I AM ルース』
・『家をめぐる3つの物語』
・『Life And Death In The Warehouse(原題)』

■作品賞(ミニシリーズ)
・『A Spy Among Friends(原題)』
★『Mood(原題)』
・『The Thief, His Wife And The Canoe(原題)』
・『産婦人科医アダムの赤裸々日記』

■作品賞(インターナショナル)
・『一流シェフのファミリーレストラン』
★『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』
・『ウェンズデー』
・『パリ 1986』
・『Pachinko パチンコ』
・『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』

(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety

Photo:『産婦人科医アダムの赤裸々日記』© SISTER