1990年代に『氷の微笑』や『カジノ』などの映画に出演し、近年はNetflixオリジナルシリーズ『ラチェッド』や米HBOの『モザイク ~誰がオリヴィア・レイクを殺したか』といったドラマでも活躍しているシャロン・ストーンが、『氷の微笑』のせいで子どもの親権を失ったと告白した。米Entertainment Weeklyが報じている。
ヒット作で染みついたイメージがマイナスに…
1992年に大ヒットしたポール・ヴァーホーヴェン監督のエロティック・スリラー『氷の微笑』で、殺人事件を捜査する刑事たちを翻弄する妖しい容疑者キャサリン・トラメルを演じたシャロン。この作品によってセックスシンボルの一人となった彼女はその後、『硝子の塔』や『スペシャリスト』でも濃厚なベッドシーンを披露した。だが、彼女の出演作が元夫フィル・ブロンスタインとの養子ローアンの親権をめぐる法廷闘争に影響を与えていたという。ポッドキャスト番組『Table for Two(原題)』の中でシャロンは以下のように語った。
「私は子どもの親権を失いました。(親権争いの時に)裁判官は私の子ども、私の幼い息子に、"あなたのお母さんがセックス映画を作っていることは知っていますか?"と尋ねたんです。このようなシステムによる虐待、私が作った映画によってどんな親かと考慮されたことがあったのです。今の時代、普通のテレビでも、まったく服を着ないで歩いている人たちが出てきます。それなのに私はほんの一瞬ヌードをさらした可能性があるだけで、親権を失ったのです」
シャロンは『氷の微笑』公開から6年後の1998年にジャーナリストのブロンスタインと結婚。実子を持つことができなかったため、2000年にローアンを養子に迎えた。その4年後に離婚が成立し、当初はローアンの親権を共有していたが、主な親権を与えられていたのはブロンスタイン。2008年、シャロンはこれに異議を唱えるも棄却される。米Peopleなどの当時の報道では、シャロンが今回言及した裁判官の質問には触れられておらず、ローアンの健康問題にシャロンが過剰反応を示したとして、それを裁判官が批判したことに焦点が当たっていた(裁判官は、ローアンの足が臭いことをどうにかするためにシャロンがボトックス注射を提案したというブロンスタインの主張を繰り返した。だがシャロン当人はこの主張を否定。彼女の弁護士マーティ・シンガーはPeopleに、“シャロンは子どもの足にボトックスを入れるという話題に関していかなる発言もしたことはありません”と語っている)。
その後、親権を失ったシャロンは、文字通り心が折れてしまい、クリニックに入院したそう。それでも、ローアンとは長年にわたって親密な関係を保っており、彼は2019年に自分の名前に“ストーン”を加えるための法的書類を提出。ストーンは昨年7月に自身のInstagramにローアンの写真を掲載し、彼のことを"ローアン・ストーン"と誇らしげに紹介している。(海外ドラマNAVI)
Photo:2006年の続編『氷の微笑2』でのシャロン(右)© FAMOUS