まるで別人のデヴィッド・テナント、頓挫しかけていた『リトビネンコ暗殺』を救う

世界中を震え上がらせた事件の10年間に及ぶ捜査の全貌を完全映像化した衝撃のノンフィクションドラマ『リトビネンコ暗殺』。英国の人気俳優デヴィッド・テナント(『ドクター・フー』『80日間世界一周』『グッド・オーメンズ』)が2006年に暗殺されたとされるロシアの元スパイ、アレクサンドル・リトビネンコに扮したこの作品は、危うく頓挫するところだったと英Radio Timesが報じている。

命を落とした男性を全身全霊で演じるだけでなく…

本国イギリスで12月15日よりお披露目されている『リトビネンコ暗殺』で、デヴィッドは毎回何時間もかけてまるで別人かと見まがうようなメイクをした上、ロシア語のアクセントをちゃんと身につけて、リトビネンコとして堂々たる演技を見せている。しかし、彼の貢献は演技だけにとどまらなかった。

同作のプロデューサーを務めるリチャード・ケルバイが、デヴィッドの貢献ぶりを称賛。「デヴィッドは我々の作品を救ってくれた。毎回見事な演技を見せる彼は、リトビネンコを演じるにあたっても比類なき演技力を披露していた。だけど、今回の彼は一人の俳優として以上のことをしてくれたよ。パンデミックの影響でこの作品を撮影できるかどうかわからない状況に陥っていたが、デヴィッドがこの作品に関わり続けると決断してくれたおかげで、無事完成させることができた」

本作でデヴィッドが演じるリトビネンコは、イギリス国籍を取得した直後の2006年11月に突然体調を崩し、ウラジーミル・プーチンに毒を盛られたと言い残して息を引き取った。彼が病院のベッドで瀕死の状態にあった時に撮られた写真の姿に近づけるべく、デヴィッドは毎日何時間もかけてメイクされていたという。彼はさらに、ロシア人を演じるにあたってロシア語の訛りを体得。こうしたものが作品の鍵になったと、脚本を手掛けるジョージ・ケイ(『キリング・イヴ/Killing Eve』『クリミナル』)は話している。「素晴らしいメイクアップは、ケーキの上の飾りつけみたいなものだね。こうしたシーンを再現するにあたって、水面下ではそれ以外にも多大な努力があったよ」

2006年11月1日、ロンドン。ロシアからの亡命者、アレクサンドル・リトビネンコはイギリス国籍を取得したことを妻マリーナ、息子アナトーリとともに喜んだのも束の間、吐血する。病院で彼は「暗殺者に毒を盛られた」と主張。そして死の床でロンドン警視庁のブレント・ハイアット警部補らに自分が元FSB(ロシア連邦保安局)職員であることを明かし、「暗殺を指示したのはウラジーミル・プーチンだ」と訴え死亡する。死後、リトビネンコの体内からは猛毒の放射性物質「ポロニウム210」が検出される。誰がリトビネンコを暗殺したのか。真実を知るためにマリーナとロンドン警視庁の苦難の戦いが始まる――。

『リトビネンコ暗殺』(全4話)放送・配信情報

【配信】「スターチャンネルEX」
<字幕版>2022年12月22日(木)より配信開始 ※毎週一話ずつ更新 ※第1話は無料
<吹替版>2023年1月19日(木)より配信開始 ※毎週一話ずつ更新
【放送】「BS10 スターチャンネル」
<字幕版>【STAR1 字幕版】2023年2月6日(月)より 毎週月曜23:00~ ほか
<吹替版>【STAR3 吹替版】2023年2月8日(水)より 毎週水曜22:00~ ほか
※2023年2月5日(日)吹替版 第1話無料放送

(海外ドラマNAVI)

参考元:英Radio Times

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Photo:『リトビネンコ暗殺』©ITV Studios Limited All rights reserved.