『i カーリー』サム役のジェネット・マッカーディ、虐待疑惑の黙秘で約4千万円の「口止め料」を打診されたと暴露

米ニコロデオンのコメディドラマ『i カーリー』でサム・バケット役を演じたジェネット・マッカーディが、クリエイターから受けた虐待疑惑を黙秘するよう、同局から30万ドル(現為替で約4千万円)の「口止め料」を打診されたと暴露した。米Varietyが報じている。

“特定の経験”について口外しないよう…

ジェネットが番組のクリエイターから虐待を受けていたとの情報は、ジェネットの回顧録「I'm Glad My Mom Died(原題)」で明かされている。同著によると、“クリエイター”としか記されていない人物は、まだ18歳だった当時のジェネットにアルコールを飲むよう促し、また不適切な形で彼女の肩をマッサージしたのだという。ジェネットは、「私の肩にはたくさんコリがあるけど、それをクリエイターに揉みほぐすようなことはして欲しくなかった。彼に止めるよう何か言いたかったけど、彼を怒らせるのがすごく怖かった」と綴っている。

ジェネットは、『i カーリー』のスピンオフシリーズ『サム&キャット』に主演したが、番組がシーズン1でキャンセルされた際、ニコロデオンから30万ドルを支払うと打診されたとのこと。マネージャーの一人に、その代わり、クリエイターに関する“特定の経験”について口外しないように言われたとも記している。

道徳的な指標を持つべき

しかしジェネットは、その30万ドルが口止め料だと感じたため、その申し出を拒否。著書に、「何なのよ? ニコロデオンは私に30万ドルの口止め料を提示して、番組で私が経験したことについて口外しないように言ったということよね? クリエイターに虐待された、私の個人的な体験を言うなってことよね? 子ども向け番組を放送する局なんだから、彼らは、ある種の道徳的な指標を持つべきではないでしょうか? 少なくとも、ある種の倫理的な基準に従って、報告しようとするべきではないでしょうか?」とも綴っている。

なお、『i カーリー』と『サム&キャット』でクリエイターを務めたのはダン・シュナイダーだが、彼が回顧録で記された“クリエイター”なのかどうかは不明だ。ジェネットの回顧録「I'm Glad My Mom Died」は8月9日にアメリカでリリースされたばかりだ。

『i カーリー』は日本での配信は現在していないようだ(2022年8月22日)。過去にNHKで放送された番組の配信・DVDリリース情報はこちらより。(海外ドラマNAVI)

Photo:ジェネット・マッカーディ©NYPW/FAMOUS