ダン・スティーヴンスが『ダウントン・アビー』を降板した理由とは?

20世紀初頭の英国を舞台に、貴族とその使用人たちの複雑な人間模様を描いて大ヒットしたドラマ『ダウントン・アビー』。そのシーズン1~3にかけてマシュー・クローリー役を演じて注目されたダン・スティーヴンスが、ブレイクのきっかけになったシリーズを降板した理由を明かしている。

世界的に高い評価を受け、エミー賞をはじめとする数多くの賞を席巻した『ダウントン・アビー』の成功を考えると、出来るだけ長くシリーズに留まりたいと思うのが俳優の性(さが)のように思えるが、そのケースにダンは当てはまらなかったようだ。英The Guardianとのインタビューに応えたダンが、3シーズンで秀作ドラマに別れを告げた理由を語っている。

ダンの思いとは?

「クリエイティブ的に痒いところに手が届かない、やったことのないジャンルがあったのは確かです。3年間の契約期間が終了し、さらに(『ダウントン・アビー』の物語を)探求したいという欲求も高まっていました。こういう気持ちを簡単に理解してもらえるとは思っていません。(降板について)ある人は賞賛し、ある人は僕がおかしくなったと思い、その役(マシュー・クローリー役)が僕に起こりうる最高の出来事だと思ったかもしれません。ですが問題は、“何が自分を満足させるか?”ということなんです。もう少しお金を貰って、あと10年間同じことを続けるか、それとも未知の世界に飛び込むか。西部開拓時代のような、可能性に満ちたオープンな場所に」。そう語ったダンは、俳優として新しいジャンルや、演じたことのないキャラクターに挑みたいとの気持ちを抑えられなかったようだ。

ダンのその後の目覚ましい活躍!

『ダウントン・アビー』を卒業したマシューは、マーベル・コミックスのキャラクターを下敷きにした、米FXのドラマ『レギオン』で3シーズンにわたってデヴィッド・ハラー役で主演。その他にも、ディズニーの実写版映画『美女と野獣』で野獣役を演じて素晴らしい歌声を披露し、ギャレス・エヴァンス監督によるNetflixの異色ホラー・サスペンス映画『アポストル 復讐の掟』、実在の女性宇宙飛行士を主人公にした映画『ルーシー・イン・ザ・スカイ』など様々なジャンル作に出演。最近では、Amazonのドラマ『Solos ~ひとりひとりの回想録~』や映画『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』などにも登場し、ジュリア・ロバーツとショーン・ペンが主演するウォーターゲート事件を描くミニシリーズ『Gaslit(原題)』が、米Starzで放送中だ。

これからも、ダンのチャレンジ精神をくすぐる作品で色々な姿を見せてくれそうだ。(海外ドラマNAVI)

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(2022年4月時点での情報です)

Photo:『ダウントン・アビー』©2010 Carnival Film & Television Limited. All Rights Reserved.