『007 慰めの報酬』オルガ・キュリレンコ語るキャリア史上最低の女―『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

『マリッジ・ストーリー』で本年度ゴールデン・グローブ賞&アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたアダム・ドライバー主演。構想30年、9回も企画が頓挫した『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』が現在公開中。本作で"キャリア史上最低の女を演じた"オルガ・キュリレンコ(『007 慰めの報酬』)がテリー・ギリアムに感謝した。

企画が頓挫するあまり、その過程がドキュメンタリー映画『ロスト・イン・ラ・マンチャ』として上映された本作。主人公トビー役のアダムをはじめ、『2人のローマ教皇』『ゲーム・オブ・スローンズ』のジョナサン・プライスや、『チェルノブイリ』のステラン・スカルスガルド、『007 慰めの報酬』『マジックシティ 黒い楽園』のオルガ・キュリレンコ、『ザ・クラウン』のジェイソン・ワトキンスらが出演している。

オルガは、CM監督であるトビーを誘惑する悪女ジャッキを演じ、自身のキャリア史上最低な女だと明かした。「とにかく自分の持つすべてを出そうと一生懸命にさせてくれました。テリー、あのようなクソ女を演じる機会を与えてくれてありがとう。恐らく私のキャリアの中で最低なクソ女です。本当に楽しかった」と、メガホンを執ったテリー・ギリアムに感謝した。

また、本作で初めて仕事を共にしたギリアムについて、「テリーと仕事をするのは大好きでした。もともと彼の映画は大好きだったのですが、ご本人とお会いしてみたら、完全に恋に落ちました。彼は最高にチャーミングで、聡明で、誠実です。誠実さというのはこの業界では必ずしもみんなに共通しているわけでもありません。彼は偽ることなく、ありのままです」と語った。

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続けて、「それから、彼ほどよく笑う監督に出会ったことがありません。本当にいつも笑っていたので、撮影で"カット"の後に"ハハハハ"と笑い声が上がらなかったら、"なにかマズかった?"と心配になったほど。ほとんどのテイクの後には笑い声があって、とにかくインスピレーションを刺激される時間でした」と終始、撮影現場は朗らかな雰囲気であったという。

『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』は、大ヒット上映中。(海外ドラマNAVI)

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『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(c) 2017 Tornasol Films, Carisco Producciones AIE, Kinology, Entre Chien et Loup, Ukbar Filmes, El Hombre Que Mató a Don Quijote A.I.E., Tornasol