クエンティン・タランティーノ、自身が監督したあの映画をノベライズ!?

『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』といったオリジナルで斬新な犯罪映画の数々を生み出している鬼才クエンティン・タランティーノが、自身が監督した映画を小説化する可能性について語っていることが分かった。米Entertainment Weeklyが報じている。

米ポッドキャスト番組『Pure Cinema(原題)』に出演したタランティーノが、自身が手掛けた作品をノベライズすることを考えたことがあるかと質問されて、次のように答えたという。「最近までそのことについて考えたことがなかったんだが、今は真剣に検討してるよ。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(以下『ワンス~』)の小説版を書くかもしれない」とコメントしている。

『ワンス~』は1969年のロサンゼルスを舞台に、当時人々を震撼させたシャロン・テート殺人事件を背景に、再起をかけた落ち目のTV俳優リック・ダルトンと彼のスタントマンを務める親友クリフ・ブースの友情が虚実を交えながらノスタルジックに描かれる。第92回アカデミー賞で作品賞・監督賞など10部門にノミネートされ、ブラッド・ピットが助演男優賞に輝いた。全世界で3億7000万ドル(約400億円)超を稼ぎ出しており、同4億2000万ドル(約460億円)以上と、タランティーノ史上最多の興行成績を記録した2012年の『ジャンゴ 繋がれざる者』に次ぐ2番目のヒット作となっている。

タランティーノ監督はさらに、『ワンス~』でリックが主演していた架空のドラマ『Bounty Law』を実際にドラマ化する可能性についても言及。監督は映画のために『Bounty Law』を描く際、スティーヴ・マックイーンが主演した『拳銃無宿』や『ライフルマン』といった一話30分枠の1950年代から1960年代にかけたドラマに影響を受け、『Bounty Law』をドラマ化するなら一話30分で凝縮されたストーリーを伝えたいそう。すでに30分用のエピソードを5話にわたって執筆しており、シリーズ化が実現するなら全エピソードを自身が監督するつもりだと意気込んでいる。

なお、タランティーノは元からドラマ愛を示しており、1995年に『ER 緊急救命室』、2005年には『CSI:科学捜査班』のエピソード監督を務めていた。

果たして、『ワンス~』の小説版とドラマ版『Bounty Law』が実現するのか、今後の動向を見守っていきたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:

クエンティン・タランティーノ(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』カンヌ映画祭)