むき出しの感情が見るものを惹きつける...海外ドラマの"復讐劇"はいかが?

復讐-その甘い響き...なんてキャッチコピーを見かけたりしますが、確かに引き込まれてしまう魅力的な作品が多い復讐劇。その復讐劇を題材にした海外ドラマを集めてみました!

そのものズバリなタイトル『リベンジ』は、小説モンテ・クリスト伯をベースに創られた復讐劇だ。特に序盤は1エピソード1復讐というくらい、ハイペースでドラマが進んでいくのだが、そのスピード感と計算し尽くされた手際の良い復讐シナリオには、感心してしまう。

父親を陥れたセレブたちに復讐を誓うヒロイン、エミリーを演じるエミリー・ヴァンキャンプの一見純真そうに見えるルックスと、ハンプトンの富豪一族の女帝ヴィクトリアを演じるマデリーン・ストウの氷のような存在感の対比がまた素晴らしく、上流階級らしく表面上は笑顔を貼り付けながら水面下で敵を蹴落とす女の底意地の悪さがたまらない。

次に復讐劇をアクション方向に展開させたのは『NIKITA/ニキータ』だ。自分を暗殺に
仕立てた組織ディヴィジョンを壊滅させるために、組織に宣戦布告するヒロイン、ニキータの復讐の動機は愛。組織に恋人ダニエルを殺されたことで組織を抜けた彼女は、ディヴィジョンへの復讐と同時に、自分と同じ境遇のエージェントたちを解放させるべく奔走する。オリジナルのリュック・ベッソン版映画『ニキータ』から数えて『アサシン 暗・殺・者』、ドラマ『ニキータ』と既に何度もリメイクされている本作だが、アクション・ベースながらも根底に愛がある、というロマンティックな部分がファンを魅了するのだろう。

復讐に愛が絡んだドラマと言えば何といっても怒涛の復讐劇が楽しめる『ビクトリア~愛と復讐の嵐』や『ディアナ~禁断の罠』といったテレノベラ(テレビ小説)が際立っている。『SEX AND THE CITY』でもミランダがテレノベラにハマるシーンが登場していたが、とにかく中毒性が高いのがテレノベラの特徴。何でもアリなテレノベラではもはや復讐は基本テーマと言っても過言ではない。「ありえない!」の連続で繰り広げられる愛憎劇はツッコミどころ満載ながら、つい見てしまう魔力が潜んでいる。

さらに『プリズン・ブレイク』のように途中から復讐劇に転じたドラマもある。無実の兄を救うため、天才的な頭脳を持つ弟マイケルが難攻不落な刑務所からの脱獄を果たすシーズン1から、シーズン2では逃亡劇、シーズン3では再び脱獄劇とテーマを変えてきた本作。シーズン4では自分たちを陥れた謎の組織"カンパニー"への復讐、そして真の自由を得るためにマイケルたちは最後の闘いに挑んでいく。フィナーレを飾るシーズンに復讐というテーマを持ってくることで、より一層カタルシスを感じるドラマ作りになっているのが本作の特徴と言えるだろう。

また『レバレッジ~詐欺師たちの流儀』は様々な技能を持ったプロフェッショナル集団が、悪を持って悪を征す姿を絶妙なユーモアと軽妙なタッチで描いている犯罪ドラマだが、彼らがタッグを組むことになったのはリーダーのネイサンが「息子を死なせた保険会社への復讐する」というのがそもそもの動機付けだった。以来基本的には弱者の復讐の肩代わりをしているわけだが、勧善懲悪ならぬ勧悪懲悪(?)で、最後は悪者が「ぎゃふん」と言わされるその爽快感が気持ちいい。ドロ沼になりがちな復讐劇が多い中、暗さを感じさせない復讐劇は貴重な存在だ。

ドロドロの愛憎劇から、サスペンス、アクションと様々なジャンルで描かれる復讐ドラマ。復讐の動機や結果はそれぞれ違えど、復讐がドロ沼になればなるほど、人間のエゴや業も際立ち、その"むき出し"な感じが激しく人を惹き付けるのだろう。
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『リベンジ』放送予定

第1話[吹替版]3/17(土)21:00~、3/18(日)18:00~。[字幕版]3/23(金)23:00~
第2話以降[吹替版]:毎週土曜21:00~、[字幕版]毎週金曜23:00~

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