アメリカの地上波・ラジオ放送では、いわゆるFワードを含む下品な表現を用いることは規制されている。ところが、Deadline.comが伝えたところによると、最近はこの規制に挑戦するケースが増えているようだ。
例えば、CBSで2010年から1シーズンのみ放送された、ウィリアム・シャトナー主演のシットコム『$#*! My Dad Says』がそう。「Shit My Dad Says」というツイッターを下敷きにした本作は、シリーズ化にあたってタイトルの「Shit」は「$#*!」に直されたが、それでも保護者テレビ協議会から苦情が出る騒ぎとなった。
また今年に入って、『Don"t Trust The B---- in Apt. 23』(邦題『23号室の小悪魔』)』『GCB』の2作品がABCで放送されたが、番組立ち上げ時点でのタイトルはそれぞれ『Don"t Trust The Bitch in Apt. 23』『Good Christian Bitches』と、どちらも「Bitch」が用いられていた。
さらに、最も強い下品な言葉とされる「Fuck」を念頭においたタイトルも急増している。今年はじめにCBSで立ち上がったパイロットは『Oh Fuck It"s You』という仮タイトルで知られていたし、現在製作準備の進められているコメディ番組では、ABCの『How The Fuck I"m Normal』や『Dumb Fuck』、NBCの『Fuck I"m In My Twenties』『Grow The Fuck Up』といった仮タイトルが見受けられる。
もちろんシリーズ化にこぎつけた時点で、タイトルの一部手直しは避けられないだろうが、それでも本来の言葉をほのめかす工夫はするはず。今後も、アメリカ地上波放送の検閲への挑戦は水面下で続きそうだ。(海外ドラマNAVI)