『ウォーキング・デッド』二代目ショーランナーが降板するのは、原作者と衝突したから?

ウォーキング・デッドウォーキング・デッド』で現在放送中のシーズン3をもって、製作総指/ショーランナーのグレン・マザラが降板することは、以前のニュースですでにお伝えしたとおり。このマザラの降板は、原作者で製作総指揮にも名を連ねているロバート・カークマンと衝突したことが原因かもしれない、と、Hollywood Reporterが報じた。

シーズン2初期に降板したフランク・ダラボンと合わせて、18ヶ月の間に二人もショーランナーが降りてしまう異常事態は大きな関心を集めているところ。『ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ』でマザラと仕事をともにしたショーン・ライアン(『Last Resort』)とカート・サッター(『サン・オブ・アナーキー』)は、ショーランナーをないがしろにしたと米AMC局を批判している。

とくにサッターは自身のブログで、「地上波ネット局よりも創造の自由をショーランナーに許すのがケーブル局の特長なのに、そこから逸脱している」と批判を続けた。さらにカークマンについても、「素晴らしいビジュアルアーティストでありグラフィックアーティストだが、TVのことはほとんど何も知らない。今回の人事で手綱はカークマンのもとに戻るが、番組をどう切り盛りしたらいいかわかっていない」とも述べている。

これに加えてHollywood Reporterは、「カークマンはとても支配欲が強い」という関係者の談話も紹介した。それによると「カークマンは一定の支配を求めており、AMCもファンの支持を得るためにカークマンを必要としている」のだとか。

一方で、マザラのやり方に同意していなかったプロデューサーはカークマンだけではなかったという声も。マザラの側にも落ち度はあって、シーズン3ではTVシリーズを切り盛りする能力に欠けていたことが明らかだった、また、シーズン後半部ではそのために製作が何度か中断してしまった、という関係者の話も紹介されている。

今回の騒動についてカークマンは、「サッターはすごい才能の持ち主で『サン・オブ・アナーキー』は僕のお気に入りの番組だけど、事情を知らないのにわめきちらすのには憤慨する」とツイッターで反論するのにとどめている。また、マザラとAMC局はともにコメントを辞退しているので、舞台裏で実際に何が起きたのかを推し量れないのが本当のところだ。

このように、ごたごたが起きていると伝えられる『ウォーキング・デッド』。視聴者としては舞台裏のことを心配せずに、ドラマの鑑賞に専念したいというのが正直な気持ちだろう。シーズン4のクオリティに悪影響が及ばないことを願いたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ウォーキング・デッド』
(c)TWD productions LLC Courtesy of AMC.