時空を駆け巡る謎の人物"ドクター"の活躍を描き、今年で50周年を迎える英国の人気番組『ドクター・フー』。本作で11代目ドクターを演じているマット・スミスが、今年のクリスマス特別エピソードを最後に、ドクター役をおりることになった。
英BBCの公式声明のなかで、マットは次のように述べている――「『ドクター・フー』への参加は、俳優として、男として、最高の体験でした。それは共演者たちや撮影クルー、ファンの皆さんによるところが大きいのです。番組のありとあらゆる要素を形にし、視聴者に届けるため、毎日働いている共演者たちとクルーにすごく感謝しています。よき友人となった彼らが、この4年間に成し遂げてきたことをとても誇りにしています」。
マットはこのほか、やりがいのある挑戦を与えてくれた製作総指揮者スティーヴン・モファットや、『ドクター・フー』を愛する世界中のファンにも感謝の言葉を述べている。
一方モファットは、「マット・スミスはいつも私を驚かせてくれました。セリフの発し方や、くるりと向きを変える仕草、物事を面白く可笑しく表現する一方、意表を突く形で私を泣かせる。次に何が起こるのか予測できなかったほどです。道化師にも英雄にもなるという挑戦に、マットは果敢に取り組んでくれました。しかも、大きなプレッシャーがあったにもかかわらず、私がこれまで会った人のなかでも性格がよくて働き者なんです。何をやらせても、その振る舞いはドクターにふさわしいものでした」と、マットの仕事ぶりをたたえている。
前代ドクターを演じたデヴィッド・テナントが2010年に降板したあと、シーズン5から11代目を演じてきたマット。当時28歳、ドクターを演じる俳優としては歴代最年少ということで話題になった。本作での演技の功績が認められ、2011年には、『SHERLOCK シャーロック』のベネディクト・カンバーバッチとともに、英BAFTA TV賞男優部門にノミネートされている。
そして今年4月には、「番組には来年もかかわることになっているよ」と発言していたマットだが、思いのほか早く降板することが決まってしまったようだ。出演回は残すところ、英米で11月23日(土)に放送が予定されている50周年記念エピソードと、クリスマス特別エピソードのみとなる。
今回の発表を受けて、11代目ドクターとの別れを惜しむ声がファンの間であがっている。また、誰が次のドクターを演じるのか、さっそく予測合戦も始まっているところだ。(海外ドラマNAVI)