【お先見】ジョン・テニーとレベッカ・ローミンの長身セクシー私立探偵コンビが大活躍する新ドラマ『King & Maxwell』

6月から米TNTにて、またまた犯罪捜査系の新ドラマ『King & Maxwell』が開始された。

TNT放送の犯罪捜査系ドラマといえば、既にシリーズ終了したロサンゼルス市警察が舞台の人気ドラマ『クローザー』、そのスピンオフの『Major Crimes』、ボストン市警察が舞台の『リゾーリ&アイルズ ヒロインたちの捜査線』、シカゴFBI支部が舞台の『パーセプション 天才教授の推理ノート』など私のお気に入りドラマが多い。これらのドラマの共通点といえば...ファンの方々なら、もうピ~ン!と来ましたよね。

そうです!
「シリアスな殺人事件を扱いながらも、どことなくユーモアありコメディ要素が欠かせない!」
『King & Maxwell』もその点は同じなのです。

おまけに製作総指揮者は『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』『NCIS: LA 極秘潜入捜査班』を手掛けるシェーン・ブレナンとくれば、"クスッと笑えるシーンが盛り沢山"なことも想像に難くないだろう。

しかし今回のドラマの主人公の男女二人は警察関係者ではない。"政治家や重要人物などを警護する"シークレット・サービス・エージェントとして任務に就いていた過去があり、現在は私立探偵という設定だ。
本作は、人気作家デヴィット・バルダッチの小説シリーズをもとに脚本化されたドラマだ。小説を読んでいる人には「この部分は予想通り! あの部分は自分の描いていた印象と違う!」など、いろいろ感想もあるかもしれないが、私は小説は未読なのでドラマを観た印象についてのみ書きたいと思う。

主人公の一人、ショーン・キングを演じるのはジョン・テニー。私にとってジョンといえば、『クローザー』の主人公ブレンダの夫フリッツのイメージが強い。ブレンダの想定外な言動や行動にも理解を示し忍耐強い優しい夫だったな~。フリッツはFBIエージェント役だったので、仕事時はいつもネクタイ・スーツ姿でヘアー・スタイルもバッチリ決めていたが、今回のショーン役は少しボサボサの新ヘアー・スタイルに無精ヒゲ、ヨレヨレのカラー・シャツ、革ジャンそして黒ジーンズと外見は全く違う。弁護士資格を持つ私立探偵という点もユニークだ。

そして彼とコンビを組むミシェル・マックスウェルを演じるのはレベッカ・ローミン。映画『X-MEN』シリーズでミスティーク役のイメージが浮かぶ人も多いだろうが、個人的には『アグリー・ベティ』での"本来はミード出版社の跡取り長男アレックス...だったが男性から女性に性転換手術した美しい悪女アレクシス"の役が印象深い。レベッカ本人がスーパー・モデル出身だけあって、『King & Maxwell』でもスラ~ッとした長い脚で悪人を蹴っ飛ばしたり、走って追い駆けたりするシーンなどはとてもカッコ良い。

そして何よりも注目したいのが、彼らをサポートするエドガー・ロイ役の193cmの大男ライアン・ハースト『Sons of Anarchy』)。彼の存在が、このドラマをひときわ良くしている。米国で放映中の大人気犯罪ドラマ『Sons of Anarchy』で、彼が演じていた"銃器違法売買の無法者 モーターバイク・クラブのメンバー"のオピ役は私の好きなキャラクターだった。

そんなライアンは、今回、エドガーという自閉症でサヴァン症候群という難しい役柄を興味深く演じている。サヴァン症候群と呼ばれる人は、ある特定の分野に驚異的な能力を発揮することが医学的に証明されている。エドガーの場合は、眼に映ったものを素早くすべて正確に記憶する映像能力、年号や数字に関する詳細な記憶能力、コンピューター・ハッキングなどに秀でていて、いきなり突拍子もないことをしたり言ったりするのだが事件解決にとても重要な存在なのだ。他人とコミュニケーションを取ることが難しいエドガーも、ショーンやミシェルとはどうにか上手く関係を保っていけそうな感じだ。かつてダスティン・ホフマンがアカデミー賞主演男優賞を受賞した『レインマン』のレイモンド役は、サヴァン症候群といわれる人を忠実に描いているという。エドガーの雰囲気もおそらくそこから掴めるかもしれない。

ワシントンD.C.が舞台のこのドラマ。ショーンとミシェルが常に先回りしたり裏をかいたりして事件をFBIより先に解決してしまうので、当然FBIは彼らが気に入らないから毎回嫌味を言い合うというチョッピリ犬猿の仲。FBIが主役のドラマだとFBIエージェントは頭脳明晰でキレる人物が多いが、このドラマでは私立探偵のほうが活躍するため、FBIは少々ズルくて頼りにならないという設定がおもしろい。シークレット・サービス・エージェント時代のコネやツテを利用したり、弱みを握って脅したり...法律スレスレのところで事件を解決していくが、クライアントに同情して報酬たった1ドルという破格の値段で仕事を請け負ったり、調査結果に満足しないクライアントが未払いになっていたりして、実は私立探偵の仕事は全く儲かっていない二人なのだ。

エピソードを数回観た現在では、ショーンとミシェルはケンカしたり仲良かったりしても仕事上だけのパートナーだが、そのうち男女の恋愛感情が芽生えてくるのかな? 男女コンビでも同性コンビでも主役が二人の場合、彼らのケミストリーがビビッ! とマッチするか、いかに波長が合うかが息の長い人気ドラマになるかどうかポイントのヒトツだと思うが、彼らの場合はどうなっていくのか? ひとまず様子をみてみようかな~という感じだ。

いずれにせよ、180cmを超える長身でセクシーな男女の私立探偵コンビが、次にどんな事件を解決していくのか楽しみだ。そしてショーンがシークレット・サービスを辞職することになった理由である"政治家殺人事件"の真相も今後エドガーの究明によって少しずつ暴かれていくらしいので、そちらもきになる『King & Maxwell』なのだ。

Photo:『King & Maxwell』公式サイトより ジョン・テニー (c)Megumi Torii/www.HollywoodNewsWire.net レベッカ・ローミン、ライアン・ハースト (c)Manae Nishiyama/www.HollywoodNewsWire.net