アメリカを騒がせているNSAの情報収集問題は『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』にも影響を与える!?

アメリカでは、国家安全保障局(NSA)が行っていた大規模な情報収集が暴露され、大きな問題になっている。そんななか、『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』のプロデューサーたちは、このスキャンダルについての感想を述べた。

NSAがテロ捜査を目的に、「プリズム」と呼ばれるシステムを用いて、米インターネット大手9社のサーバーから、メールや通信履歴などの個人情報を収集していた問題。この報道を耳にして、『パーソン・オブ・インタレスト』を思い出した人も多いはず。本作でも、「マシン」と呼ばれるシステムが、一般人の電話の通話内容や、監視カメラ映像、インターネットでの情報のやりとりなどを収集して、テロや暴力事件を予知するという設定になっている。

まさに、ドラマが現実の出来事を予知したわけだが、製作総指揮を担うジョナサン・ノーランは、今回のスキャンダルに対する大衆の反応が意外におとなしいのに目を丸くしたそうだ。「正直言うと、強い反発が起きていないことに驚いている。ドラマでは、マシンの存在が発覚したら大衆は激しく抗議するだろうと想定しながら番組を作っていた。どうやらその想定は、番組で唯一のSF的な要素だったみたいだね」

事実、NSAスキャンダル発覚後に行われた調査によれば、アメリカ人の半数以上は、プリズムというシステムの発想自体を強く問題視していないということだ。

一方、同じく製作総指揮を務めるグレッグ・プレイグマンは、「この番組の中核にはいつも、"プライバシーは今でも大事なことなのか?"という問いかけがある。今回のスキャンダルに強い反発がないこととか、セキュリティとプライバシーの折り合いに人々が価値を見いだしているのは、興味深いことだ。物語を生み出す豊かな土壌になるし、今度のシーズン(シーズン3)ではそのあたりを探求していきたいと思っているよ」と話している。

ノーランは、「現実の出来事が番組の世界にぶつかるさまを、皮肉っぽく描きだすのを僕らは楽しんでいる」とも言っている。シーズン3以降では、NSAスキャンダルの影響が大きく影を落とすのかもしれない。(海外ドラマNAVI)

Photo:『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』
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